群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

脳血管リハ

外来リハビリ

業務縮小での実施ではありますが、外来リハビリを細々と運営しています。 場所も以前とは違い、ここをご用意致しました。 他院にはないほどのリハビリ室の広さを持つ当院ですが、入院患者さんと外来患者さんを分けてリハビリを行うには、かなりの困難さを伴…

リハ部の取り組み③

Walkaide® (帝人ファーマ) ウォークエイドは、歩行に合わせて腓骨神経を電気刺激することで足関節の背屈を補助し、中枢神経障害による下垂足・尖足に対し歩容(歩き方)を改善します。 「脳卒中治療ガイドライン(2015年)」においても推奨グレードBの治療…

ぐんま脳卒中連携の会

脳卒中地域連携パス通過件数 年間で県内トップに返り咲きました(昨年は二位でした)。 2018年度は130例あまりで、多くの急性期病院から脳卒中リハビリが必要な患者さんをご紹介いただきました。 紹介元病院は、沼田脳神経外科循環器科病院、前橋赤十字病院…

転倒予防

一度に複数のことを行おうとすると、その課題を単独で行う場合とくらべ、作業や動作の質が低下してしまうことがあります。 こどもの頃はこれが原因で、ながら~はしないこととよく注意されたことでしょう。 歩行中に話しかけられると止まってしまう高齢者は6…

脳卒中発症率と2025年問題

滋賀のデータです。 年間の脳卒中発症患者数を棒グラフで表しています。年齢層が高くなると発症数が増えますが、85歳以上の男性で発症数が落ち込んでいるのは、平均寿命を超えているため、そもそもの人口が少ないことによります。 グラフにあるように、ほ…

退院時重症な方は自宅に帰れていないという事実

少しショッキングかもしれませんが、3年ほど前に調べたものです。 脳卒中患者さんの退院時の日常生活活動の水準と自宅復帰割合はどのくらい関係があるかというものです。 これは当院だけのデータではありませんが、当院でも同じ傾向にあります。 下の数字は…

突っ張る膝とふくらはぎには・・・

自転車トレーニングは、ヒラメ筋だけでなく、膝の固さを軽くする可能性があります。 膝を伸ばしたまま歩いたり、歩行時の反張膝などの効率の悪い歩き方をしている方の、ふくらはぎのストレッチや歩行練習を行う際、自転車トレーニングで下肢をほぐしてから行…

体重免荷トレッドミル歩行

当院で最初に導入した、体重免荷式トレッドミル装置です。 これに関するお話しをひとつ。 古い文献ですが、歩行できない脳卒中患者さんに、(A期)部分免荷トレッドミル、(B期)通常理学療法でリハビリを実施しました。それぞれの介入期間は、3週間です。 結果 …

睡眠時間-続報

以前に寝る時間は長くても短くても脳卒中になりやすいという話しをさせていただきましたが、 最近アメリカの報告では、 過去に脳卒中を経験された方の睡眠時間が6時間未満だと、 死亡率が2.39倍になるとの報告がありました。 脳卒中をされた方だからこ…

足首の動きを良くする

脳卒中や脊髄不全損傷、頭部外傷後などに、 脚を上げるとつま先が落ちる麻痺が起きることがあります。 これを下垂足と言いますが、 つま先が下がったまま歩くと足首の捻挫が起きやすく、 転びやすくなります。 そこで、左側の絵のように、装具をつけて歩行訓…

脳卒中患者さんの歩行速度に認知・運動課題が及ぼす影響

脳卒中患者が地域社会で必要とされる歩行能力は歩行速度に影響を受けるとされますが、歩行中の課題が歩行速度を低下させるという報告が多くあります。 慢性期の脳卒中患者さんに、認知課題や、運動の課題を与えたときに歩行速度がどのように変化するのかみた…

地域包括ケア病棟ではなく、回復期リハ病棟である意味

最近は地域包括ケア病棟がかなり急激に増えてきました。 病棟を移ってくださいと言われて、この病棟に入り、退院の際に“もっとリハビリしとけばなあ”と思ってもあとの祭り。 地域包括ケア病棟を退院してから、回復期リハ病棟に入院するのはかなりハードルが…

免荷式歩行装置

BWSTTという機器があります。 これは日本語で体重免荷式トレッドミルトレーニングの略です。 こんな機器です。 数年前にはこんな形でNHKで紹介されたことも・・・ トレッドミル以外にも、POPOという免荷リフトを使用しています。 リフトという名称ですが、歩…

脳卒中後リハビリテーションによりうつ病リスクは低下

2013年、台湾の報告です。 追跡調査期間中、リハビリテーションを受けた患者75例(5.8%)および受けなかった患者566例(8.7%)が脳卒中後うつ病を発症しました。 脳卒中リハビリテーションを受けた患者は、研究対象期間を通じ、うつ病イベント発生率が有意…

高齢脳卒中患者

高齢脳卒中患者へのリハビリは効果が低いと考えられて、リハビリ病院への転院の打診がされない傾向にあるそうです。 若年者と比較して高齢患者は回復しないのか調べた、報告です。 Oldbenefit as much as young patients with stroke from high-intensityneu…

脳卒中患者さんの短下肢装具療法

昨日の記事に関連して、こんな資料を用意してみました。 下肢装具は脳卒中患者さんに使われていますが、訓練で下肢装具を使用することによる機能改善効果についての良い研究です。(慈恵医大:2015)。 Effects of Ankle-Foot Orthoses onFunctional Recover…

褒める効果

Dobkinは、ほめること(心理的強化)が脳卒中患者の歩行速度にどのような影響を及ぼすかを調査しました。 UCLA、米国8施設、米国外10施設を対象とし、日本からは、森之宮病院(大阪)が参加しています。 脳卒中の患者さん179名を対象に (daily reinforcement…

脳卒中の予防

予防して おけば良かった 脳卒中 ということで第二回です。 私は理学療法士ですので、運動療法の観点から予防を一つ。 運動時間と、脳卒中・心臓病などの循環器病をすべて足した7万人の10年間追跡結果です。 一日の歩行時間が30分を超えると死亡リスクが下が…

脳卒中の予防と治療

昨日開催された、市民公開講座”脳卒中の予防と治療”に参加してきました。 私の講演テーマは運動機能からみた脳卒中予防とリハビリテーションでした。 運動機能をテーマにしていた割には、 内容はそれ以外のものが多いという、変わった講演になりました。 い…

脳梗塞の再発予防

脳梗塞の再発は、長い期間で考えるとかなりの高率で発生します。 これは、福岡・久山町研究ですが、 初回の脳梗塞から、10年間で累積再発率は50%近くになっています。 特に、心臓に原因のある脳梗塞で3/4と高率ですが、 最近はNOAC等の薬剤で、この比…

回復期における脳卒中患者に対する機能的電気刺激の使用経験

先日、京都で上記表題による発表を行ってきました。 発表までバタバタして、宿の予約が遅くなってしまい、結果地下鉄とバスを乗り継いで、やっと宿に到達したり、寝ようと思って天井を見上げるとヤモリと遭遇したりと、宿に関しては散々な学会でしたが、発表…

脳損傷後のリハビリテーションによる神経回路再編成

生理学研究所と名古屋市立大学の研究チームが、脳卒中による麻痺をリハビリで改善するメカニズムを動物実験で明らかにしました。 傷ついた神経に代わり別の神経が新たな経路を作っていたことがわかり、研究成果は1月13日付の米科学誌に掲載されました。 脳…

26年度脳卒中地域連携パス結果(その3:重症例)

先日に引き続き、重症例です。 FIM18~40で入院されてきた方を対象としていますが、 前橋日赤を退院された患者さんは、連携病院退院時に、22%がご自宅に帰られています。 また、医療機関への転院も多く、30%が医療機関へ移られ、 なかなか元の生活…

26年度脳卒中地域連携パス結果(その2:中等症例)

前日の軽症例に続き、連携病院入院時FIM(Functional Independence Measure)が、41~80点の患者さんの自宅復帰率についてご紹介します。 前橋日赤の脳卒中地域連携パス対象の患者さんでは、自宅復帰率67%とでました。 先日と同様に、当院の中等症コー…

26年度脳卒中地域連携パス結果(軽症例)

先日、前橋日赤の脳卒中地域連携パスの会議がありました。 その中で、自宅復帰率にふれていましたので、ご紹介します。 まずは軽症例。 連携病院入院時FIM81点以上の方ですが、 これは前橋赤十字病院を地域連携パスで退院された方全体で、89%の自宅復帰…

やる気とリハビリ

生理学研究所の報告です。 脊髄損傷後のサルの運動機能回復の早期において、やる気や頑張りを司る、脳の「側坐核」が、運動機能を司る「大脳皮質運動野」の活動を活性化し、運動機能の回復を支えることを脳科学的に明らかにしたと発表しました。 同成果は、…

脳卒中治療ガイドライン2015

上記ガイドラインが今年6月に刊行されました。 その中にリハビリテーションの項目があり、推奨グレードという形で報告されています。グレードAは、”行うよう強く勧められる”、グレードBは”行うよう勧められる”とされています。 今回は 歩行障害に対するリハ…

週刊朝日掲載の記事

週刊朝日に次の記事が掲載されました。 週刊朝日8・7増大号 回復期リハビリのいい病院全国602 脳に注目 次jはニューロリハ 脳細胞がダメージを受けても、周囲の神経が肩代わりして機能を補ってくれる-。 脳にはそんな頼もしい仕組みがあることがわかっ…

脳卒中患者の自立度と歩行速度、歩幅の関係

昨年より、データプロジェクトを稼働し、臨床データの蓄積に努めてきました。 これにより、このようなデータの解析も可能となっています。 脳卒中患者さんの退院時の歩行速度、歩幅と自立度を平面上にプロットしました。 学会発表すべきなのかもしれませんが…

Canadian Best Practice Recommendations for Stroke Care

Canadian BestPractice Recommendations for Stroke Care 1) Functional Electrical Stimulation(FES) 2) Strength training 3) Task-oriented-training 4) Constraint-induced movement therapy 5) Modified constraint-induced movement therapy 6) To i…