脳卒中患者さんの退院時の日常生活活動の水準と自宅復帰割合はどのくらい関係があるかというものです。
下の数字は退院時のFIM(機能的自立度評価法:日常生活活動点数)です。得点が高い群(自分でできる動作が多い)ほど、自宅に帰る率が高くなっています。確かに介護度が高い程、自宅生活は困難が予測されます。
ここで各群のADL(日常生活活動)水準のイメージを示します。
FIM39以下・・・介護度4~5相当。背もたれがなければ座っていることも難しい。
FIM40~79・・・手すりがあれば立ち上がることはできるが、杖などで移動は困難。介護度3相当。
FIM80~99・・・支えればあるけるか、見ていなければ歩けない状態。トイレは一人でできることが多い。介護度2相当。
FIM100以上・・・杖や装具を使って歩けるか、ないし何もなしで歩ける状態。介護度1から非該当相当。
FIMの点数は個人差が大きく、すべての方があてはまりませんが、大方のイメージです。
入院時に重症な方や、低栄養、認知症などで疲れをうったえる方では、リハビリをやりたがらない方もいらっしゃいますが、リハビリの結果は自宅に帰れる割合でも表され、退院時に座っていることができない方では、自宅復帰率は1割程度でした(当院はもう少し良好ですが・・)
リハビリで強い運動を行う必要はありません。運動の強さは普通に歩く程度で良いと思います。毎日少しずつ動ける範囲を拡大し、自宅に退院できるよう若いリハスタッフと一緒に頑張りましょうね。