群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

地域包括ケア病棟ではなく、回復期リハ病棟である意味

最近は地域包括ケア病棟がかなり急激に増えてきました。


 病棟を移ってくださいと言われて、この病棟に入り、退院の際に“もっとリハビリしとけばなあ”と思ってもあとの祭り。


地域包括ケア病棟を退院してから、回復期リハ病棟に入院するのはかなりハードルが高くなります。発症から2ヶ月以内という最低限クリアしなければならない基準があるからです。
逆に発症二ヶ月以内であれば、当院をご利用ください。


こんなことになる前に、転院や転棟先選びは慎重に行った方が良いと思います。
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 地域包括ケア病棟はリハビリが必要な患者さんに一日40分以上のリハビリを提供し、最大60日間の入院で自宅退院を目指す病棟です。
 退院調整だけに入院期間が必要な場合にはリハビリが行われないこともあるでしょう。
 この表では回復期リハ病棟2との比較ですが、当院では回復期リハ病棟1を取得しており、当院は専従療法士が365日毎日在籍するという体制です。


 また最大入院日数に大きな差があり、右下の赤で囲った部分をみていただくと、脳血管障害(脳卒中)で150180日、骨折や手術後は90日以内であり、入院できる日数にも大きな違いがあります。

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ここからは26年度の回復期リハビリ病棟協会の全国調査結果をグラフにしたものをお示しします。このデータは実際に全国の回復期リハ病棟を退院した患者さんの入退院時のADLデータを元に資料がつくられています。


このグラフは脳卒中の疾患分類と、平均の日常生活動作改善点数です。30日未満ではほとんど改善がみられず、地域包括ケア病棟の入院上限を超えた61日以上もADLが改善することはグラフから読み取れると思います。


このデータを見る限り、脳梗塞は150日前後で回復しにくくなるようですが、くも膜下出血や、脳出血の患者さんでは上限附近まで改善が見られます。


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 得点利得の平均値を並べると上の図です。在院日数100~130日前後で一定の効果がみられます。150と180に平均値のピークがありますが、ここには二つの在院上限日数が関与しており、ここで多くの患者さんが退院されていることが関連していると思われます。

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 利得だと在院日数の長い方でも伸びた点数は同じになってしまうため、伸び率という考え方で処理しました。これはFIM利得(入院中にどれだけ伸びたか)÷入院時FIM=FIM伸び率で表しています。
 在院日数が高い方が伸びも良いように見えますが、重症例は在院日数も長く、重い患者さんの方が入院時FIMも小さく出るため、同じ利得であっても伸び率は高くなります。
 ADLが重症な患者さんではそれだけ入院期間も長くとらなくてはいけないということもあります。

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また、これは地域包括ケア病棟の平均在院日数の報告です。
 在院日数の上限は60日とお伝えしましたが、23.9日が中央値ですので、7割程度の地域包括ケア病棟が平均在院日数30日以内と推察されます。
 脳血管障害でこの時期に入院することを考えれば、回復期リハのセラピスト等、多くの人材を以てしても、一ヶ月ではADLの変化が10%程度に留まります。
 急性期病院において、転院、転棟を勧められた際には、当院の回復期リハ病棟をご用命ください。
特に歩行が自立していない患者さんにとって、在院日数を長くとれることはメリットが大きいことでしょう。