これは、福岡・久山町研究ですが、
初回の脳梗塞から、10年間で累積再発率は50%近くになっています。
特に、心臓に原因のある脳梗塞で3/4と高率ですが、
最近はNOAC等の薬剤で、この比率は低下傾向にあります。
しかし、再発は完全になくすことはできません。
我々は回復期リハとして、運動療法を行い、これを習慣化していただくことによって、再発のリスクを更に下げることできると考えています。
記事
週に4日のウォーキングが脳卒中リスクを下げる
研究チームは、45歳以上の米国人2万7,348人を対象に、平均5.7年間、6ヵ月ごとに脳卒中イベントについて追跡調査を行った。参加者の3分の1は運動回数が週に1回未満で、運動不足だった。
週に4日のウォーキングが脳卒中リスクを下げる
参加者の多くは、米国でも脳卒中の発症が特に高いことが知られる南東部の「脳卒中ベルト地帯」の住民だった。この地域では、肥満が多い、肉食が多い、野菜や果物の摂取が少ない、心臓病が多いといった共通する要因がみられる。
「運動は内臓脂肪を燃やし、血糖値や中性脂肪値を下げ、血圧を下げる効果があります。さらに、いわゆる善玉コレステロールであるHDLコレステロールを高める働きもあります」と、南オーストラリア大学健康科学部のミッシェル マクドネル博士は述べている。
男性では、汗をかく程度の活発な運動を週に4回行う人で、脳卒中リスクはもっとも低下していた。一方で女性でも、運動をする人で脳卒中リスクは低下したが、運動の強度と脳卒中リスクとの関連はみられなかった。
米国心臓学会(AHA)「ストローク 」2013ー7ー18
男性の運動強度は少し高い方が良いようですが、
女性では軽い運動でも良いのかもしれません。
脳卒中に罹った方では、急性期から自宅へ退院してしまう前に、回復期で運動習慣をつけて健康的な生活を送れるようにしてから、退院することが必要です。