群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

自分を労ってますか?

 7月も後半になり、じめじめした梅雨から、今年も猛暑の夏がやってくるのでしょうか・・・。

 

 このブログを書いている今日は、九州地方が梅雨明けしたというニュースが入ってきました。ということは、このブログが掲載されている頃、沢渡も猛暑に襲われていないことを願っています。

 

 今年も後半に入り、今年前半を振りかえる方、後半戦を頑張ろうと改めて気を引き締める方、などなど皆さん、毎日を色々な気持ちで過ごされているかと思いますが、「自分を労る」ということについて、お話しできたらと思います。

 

 仕事・家庭・プライベート・・・。 1日の中で1人の人間が様々な立場で生活し、活動しています。その中で頑張りすぎると、何となく空回りして物事が上手くいかないような感じになる事はありませんか?また、先程も書いたのですが、今年前半や何か区切りの時に、自分を振り返って「上手くいかなかったな~。」と落ち込み気味になる事もありませんか?

 そのようなとき、人間は「自分を責める」という感情を持つようです。そうすると、いわゆる「負のループ」というものに陥り、自分の周りで起きることを悪く捉えがちになってしまいます。そうなると、抜け出す方法が見えなくて、辛いですよね。そのときに「自分を労る」ということを考えていくと、その負のループから抜け出せるようになるとのことです。

 

 人間は、「分かってもらいたい」「認めてもらいたい」という欲求を当たり前に抱くもので、それを「承認欲求」と言います。承認欲求には、他者から得られる「他者承認」、自分で自分を認める「自己承認」があります。

 大人になると、褒めてもらう機会って、なかなか無いですよね。また、相手が褒める部分と自分が褒めて欲しい部分に乖離が生じます。自分が望むように褒めてもらえるということは、なかなか難しいですよね。

 そのため、「他者承認」にのみ依存している人は、「褒めてもらいたいから自慢話をする。」「褒めてくれないと、やる気が出ない。」と、他者からの評価のみが、自分の評価になってしまいます。

 一方、自己承認ができると、他者からの評価に依存することなく、精神的に自立することができるため、とても生きやすくなります。

 でも、承認欲求を満たすのって難しいですよね。今回は承認欲求を満たすといわれる方法を1つ紹介したいと思います。

 

≪自分褒めワーク≫「ホメ療法」とも言われているようです。検索するとでてきます。)

進め方としては、

①1日を振り返り、できたことを3つあげる

②褒め言葉を加えて

③アウトプット(書くor話す)する

※1日の終わりに行うのがおすすめとのことです。

○アウトプットするときのポイントです。

★褒め言葉を必ず加えること

★頭の中で考えるだけでなく、アウトプット(書くor話す)すること

 →視覚・聴覚から情報を再度インプットすることで、承認欲求が確実なものになるそうです。

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○アウトプットの例として…

・今日は、連休明けなのに時間通り出勤できた。よく頑張った!

・優先順位を考えて、「○○をやらない」と決断できた。自分賢い! 

・自分から挨拶できた。自分えらい!                などなど…

自分ができたこと、何でもいいので「いいね!」をつける感じでするといいようです。

 

「そんなこと言っても、たいしたことじゃない…。」と思うことでも、気にする必要はないようです。

あくまで自分褒めワークなのですから些細なことで大丈夫です。むしろ、誰も褒めてくれないことに気付けるのは自分だけですので、思い切って自分を褒めまくりましょう。

 

特に日本人は、幼いころから完璧を求められ、忘れ物をしない・遅刻をしない・満点をとれてこそ価値があるという風潮が強い傾向があります。理想的な姿を追求することは素晴らしいのですが、完璧でなければ認められないという思考は、自分を苦しめてしまいます。

 欠けた部分にフォーカスするのではなく、意識的にできている部分にフォーカスし、自分自身で認めていく作業を行うことで、

「不完全でOK」→「そんな自分を丸ごと受けとける」→「そんな相手を許す」

という考えができていくといいですね。

 この考えが定着すると、臨床で関わる患者さんやスタッフにも、もっと感謝して関われるようになるかな、と思いました。

 

 自分が疲れたな、やる気が出ないな、と思ったら、ちょっと試してみて下さい。意外と自分自身の見方が変わってくるかもしれません。

 

 最後に、「自分を労る」ということで、ちょっとオススメの本があるので紹介したいと思います。

 

 「アイシナモロールと”一緒にご自愛“  ~自分を好きになるための56のコツ~」 

中島輝 著 (扶桑社)


 「シナモンロール」というキャラクターをご存じですか?その「シナモンロール」の友達の「アイシナモロール」が、「自分を大事にする方法」についてお話を進めています。目次から、自分の読みたいところを選べるところもあるため、簡単に読むことが出来ます。疲れた頭を休めるには、ちょっと良いかもしれません。もし気になる方がいましたら、通販サイトなどで簡単なあらすじも読めますので、参考にどうぞ。

               

                  

  記事担当:OT唐澤恵美

 

やまゆり

   

 

 少し白飛びしちゃって残念ですが、私の半径5m以内にある「やまゆり」です。

 

 曇りでもこのシロは目が痛いくらいに白くみえます。

 

 3mくらいのところにもう一本ありますが、今年はもう商売打ち止めなようで、しおれてきています。

 

 ヤマユリ(山百合)とはユリ科ユリ属の多年生植物。山地に生える日本特産のユリで、夏に咲く花は大型で白く、山中でもよく目立ち、強い芳香を放つ。鱗茎は食用のユリ根になり、別名リョウリユリともよばれています。

 

 wikipediaにもこのように書かれており、ユリ根は何回か食べたこともありますね。

 

 あ、だからイノシシが地面を掘り起こしに来るのか。

 

 今年は今のところ野生動物との遭遇はありませんが、危険の及ばない範囲では見学してみたいと思います。

 

記事担当:リハ部長 坂本

 

 

褥瘡対策勉強会

 褥瘡(じょくそう)とは、床ずれのことですが、最近は死語になったのか、語られることは少なくなったように思います。

 

 下図の場所にできやすく、リハビリでの活動機会が増えたことにより、褥瘡の発生件数は減ってきましたが、まだ完全に撲滅することはできていません。

 

 

 そこで、定期的な会議と、勉強会の開催をしています。

 

 今回は理学療法士が担当した、蓐瘡をできにくくする適切な位置決めについての講義です。

 ポジショニングといってしまいますが、意味が伝わりにくいので、日本語にしてみました。

 

 

 講師は2名。資料を使って説明します。

 

 実技等も含むため、このような会場で勉強会を行っています。

 

 

 蓐瘡をできるだけ減らせるよう、勉強会も積極的に行っていきたいです。

 

記事担当:部長さかもと

力を抜くこと


 「肩の力を抜いて」という言葉があります。何かに挑戦する時や緊張する場面でよく使用しますよね。何かを頑張る際には、肩だけでなく目や手足など身体のいろいろな部位に力が入るものです。力が入った状態では良い結果が得られないので、良い結果を出すために力を抜いて構えることが大事ということは、皆さんも経験上なんとなく知っているのではないでしょうか?

 

 ケガや病気のない学生を対象に筋肉の力の入り具合と脳・脊髄の反応時間の研究をしてみたところ、手足の筋肉に最大(100%)の力を入れている時よりも,最大より少し力を抜いた状態(75%)の方が脳・脊髄の反応が良いということが明らかとなっています。このことは、陸上競技のスタートダッシュの時や飛んでくるボールを受け止めるために待っている時など,私たちが何かに対して反応するために「構えの姿勢をとっている」時には、最大に力を入れて構えるのではなく最大より少し力を抜いた状態が適しているということを示しています。

 

 逆に、とても緊張している状態を「ガチガチになっている」、「体が硬直する」と表すことがあります。「固唾を飲む」とは、緊張して口腔周囲の筋肉に力が入り、また呼吸数も少なくなることで、口の中に唾が溜まりやすくなることを表しています。これも「力が入りすぎた状態」と言えます。

 

 

 筋肉と精神状態は関係が深く、精神的な緊張は筋肉を硬くさせ、精神的にリラックスしている時には筋肉も緩んでいます。逆も然りです。

 

 また、筋肉は運動によって強くなるだけでなく、その緊張状態も緩和します。適度な運動は筋肉や運動機能の衰えを防ぐだけでなく、精神機能や心の緊張状態にも良い影響を及ぼします。

 

 適度な運動で心も体もリラックスし、肩の力を抜いてみましょう。

 

記事担当:PT町田

嚥下障害がある方の熱中症予防

   今年も暑い季節がやってきました。連日、熱中症による救急搬送が増えているとのニュースをよく見るようになりましたが、熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。

   屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症してしまいます。

 

   熱中症予防するためには適切な水分補給も重要ですが、皆さんは外出先で喉が乾いたときにスーパーやコンビニ、自動販売機などで水・お茶・スポーツ飲料などを購入すると思います。では嚥下障害のある方はどのようにしているのでしょう?

 

トロミ剤を使用した水分やゼリー状の物ではないと飲めない方もいると思います。

外出前にトロミ飲料を作成し持参する・トロミ剤を持参し購入した水分に混ぜる等の対策をとっている方もいるのではないでしょうか?

 

 

   現在、様々なメーカーからトロミ飲料や経口補水ゼリー等がネットやドラッグストア等で販売されています。

これらを上手に活用し、ムセるから飲みたくない・飲めない人でも安全に水分補給を行い、

   熱中症を予防しましょう!

 

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記事担当部署:ST室

実習生の皆様へ 実習初日の来院時間を変更しました

 実習生の皆さんにはこれまで実習の初日は8:00-8:10に職員玄関から来院して頂き、施設の説明をしておりましたが、8月より8:30に病院の正面玄関より来院して頂く事となりました。受付窓口にて学校名・氏名をお伝えください。

 

 2024年8月以前の臨床実習指導者会議では以前の情報でお伝えしている事と思います。不明な点がございましたら実習担当者まで御確認ください。

 

 

 早く到着しても、院内に入ることができませんので、車の中でお待ちください。

 

文責:アンザイ

高齢者の背骨の骨折と介護リスク

 脊椎の圧迫骨折で回復期に入院されている方が増えています。

 

 この疾患は高齢化に伴い骨粗鬆症をベースに起きる骨折で、概ね3ヶ月程度の治療期間を要しますが、背中の痛みが残ったり、中には日常生活動作ができなくなることもあります。

 

 骨折の直接的な原因は、骨粗鬆症に伴い、骨が弱くなっており、転倒や尻餅をつくことなどによりますが、痺れや麻痺などの神経症状が出ていない場合には、そのままコルセットなどで固定し、手術を行わないで加療することがあります。

 

 

 先日のJournal of Bone and Joint Surgery誌での群馬大学の報告では、圧迫骨折前に既に介護を必要としている患者さんは、介護を必要としていなかった人に比べて、圧迫骨折の後に介護度が増すリスクが約10倍高いということでした。

 

   脊椎圧迫骨折とは | 東京腰痛クリニック

 

 既に介護を必要としている人の方が、介助量も多く、転倒や骨折のリスクも高いと思いますが、筆者は、こういった患者さんの方が、より骨折の予防や、骨粗鬆症の治療などに、もっと積極的になるべきだとしています。

 

 骨粗鬆症の治療に関しては、結果を出すような治療に結びつきにくいと言われますが、それでもこつこつと(骨だけに?)骨密度を上げる運動や薬を摂取していきたいですね。

 

記事担当:部長さかもと

野反湖取材班

 最近、多くの入院申し込みをいただいており、感謝いたします。良いリハビリができるよう一緒にがんばりましょう。

 

 さて、過去の7月の記事を確認すると、野反湖取材班が出動していないことがわかりました。記事にするのは実に3年ぶりのようです。代わりに昨年は毛無峠で取材していました(^_^;)。

 

 同じ吾妻郡内にありますが、Navitimeで調べると、36kmあまり、片道50分ほどの行程です。

 

 

 先日、恒例の?ノゾリキスゲ日光キスゲ)をみてきました。

 

 

 ちょっと見た感じでは、手前にしか花が見えていないように思いますが、実は奥の丘も黄色くなっていることに気付かれたでしょうか。

 

 鹿の食害も受けず、毎年開花していることに、感動すら覚えます。

 

 

 少し奥に進むだけで、周りをキスゲに囲まれました。

 

 

 気温もかなり違いますので、一枚羽織るものを持っていかれたほうがよさそうです。

 

 駐車場も舗装はされておりませんので、注意してご鑑賞ください。

 

記事担当:部長さかもと

紫外線と運動

 はじめまして、こんにちは!

 今年度、群馬リハビリテーション病院に入職いたしました、新人理学療法士のコクボです。

 

 よろしくお願いします!


 入職して約3か月が経ち季節も夏へと変わってきました。最近は暑い日が続いていますが、そんな中気になる事といえば「紫外線」。

 今回は紫外線と運動の関係についてお話したいと思います。

 

 

 近年、地球温暖化が進み年々気温が高くなっていますが、オゾン層の破壊により地上に降り注ぐ紫外線の量も増加しています。

 紫外線は適度な時間であれば丈夫な骨の生成や免疫力アップに役立つビタミンDが生成されますが、長時間浴びてしまうと皮膚の細胞内に大量の「活性酸素」が発生します。

 

 この活性酸素は常に体内に一定数は存在していますが、増えすぎないように抗酸化力が働いています。抗酸化力と活性酸素のバランスが崩れてしまうとシミやシワ、日焼け、皮膚がんなどの光老化やアルツハイマー病、パーキンソン病、がんなどの病気の原因となってしまいます。

 

そんな活性酸素の発生を抑える方法はないのでしょうか?

 

①適度な運動をして、元々備わっている抗酸化力を強くする

 過度な運動は活性酸素を増加させてしまいますが、適度な運動の習慣をつけることで元々の抗酸化力が強くなり、結果的に活性酸素を抑えることができるといわれています。

 みなさんも運動習慣を作って自分の抗酸化力を高めましょう!

 

②抗酸化食品を摂る

 抗酸化食品を摂ることで抗酸化力を補います。

 抗酸化作用を豊富に含む食材は下図の通りです。ぜひ積極的に取り入れてみてください!

 

③睡眠不足・ストレスを解消して抗酸化力を低下させない

 活性酸素を増加させる原因は紫外線だけでなく、睡眠不足やストレスも関係しています。

 自分なりの解消方法を見つけて溜めこまないようにしたいです。

 

活性酸素を発生させる紫外線を遠ざける

 運動習慣をつけると良いと前述しましたが、外に出ると紫外線が気になりますよね…。

 紫外線対策(日焼け止めを塗る、アームカバーをする、帽子をかぶるなど)をして運動を行いましょう!

 

 このように、紫外線は身体に良い部分もありますが、長時間浴びてしまうと身体に悪い方向へと影響してしまいます。紫外線が強くなってくるこれからの時期は、短時間でも悪影響を及ぼしてしまいます。しっかり紫外線対策をした上で、運動を行いましょう。

 

 患者さんと関わる中でも運動習慣を付けてもらえるような関りを意識してリハビリを提供していきたいと思います。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

【参考・引用文献】 

https://www.nikkei.com/nstyle-article/DGXKZO61336470Z00C20A7W10600/ 

https://www.seirei.or.jp/hoken/dietician-column/20180730/ 

 

記事担当:PTコクボ

車椅子で段差を超える

 車椅子を押すのは意外に大変です。

 

 段差を超えるのに、キャスター上げという車椅子技術があるのですが、先ほど患者さんと実践して、この企画を思いつきました。

 

 車椅子を介助して段差を乗り越える方法を示しておこう。車椅子の前輪を上げたりする発想は普通無いので、介護負担も大きいのではないだろうか。

 

  1.ティッピングレバー(下図)を足で踏み、てこの原理で前輪を浮かせる

 

  2.車椅子使用者の足が段差に引っかからないよう、前輪部分が段差の上に来るまで車椅子を傾け、そのまま前進する

 

3.前輪を段差の上にのせて車椅子を前進させ、後輪を段差に滑らせるようにして持ち上げる

 

 

 これで10cmくらいの段差は、あまり体力を使わずに、段差を超えることができました。

 

 前輪を上げるコツは、ティッピングレバーに足を掛けて踏み込み、キャスターを上げ、前輪を段差の上に上げてしまうことです。

 

 


 こうすると、車椅子を持ち上げたり坂を上ったりしなくても、段差を超えることができました。

 

 ちなみに、段差を下りる敵は後ろ向きに。後輪から下ろすようにします。

 

 

 

 

 実際に行う場合は、いきなり実践するのでは無く、車椅子に人が乗っていない状態で試してから実際に行うようにした方が良さそうです。

 

 

記事担当:部長 さかもと