群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

転倒予防

 先日の労働災害のところでもお話ししましたが、ヒトは年齢とともに転びやすくなり、怪我もし易くなります。

 

 生後10ヶ月未満でも転倒頻度は高く、転びはするものの、怪我の頻度は低いように思います。これは、発達の過程で転ばないようにするにはどうするのかを考えながら、試行錯誤を繰り返し、だんだん転びにくくなっていきます。

 

 でも、子供といえども頭部への衝撃はいいことと言えませんので、下のグッズなどで怪我を予防しましょう。(後ろへ転んだとき、頭を打ちつけるのをクマが防いでくれます)

 

 

 子供は頭部への打撃さえ防げれば、だいたい何とかなりますが、高齢者の場合はニット帽などで衝撃を防ぎます。

 

 さらに骨も脆くなっているので、下のようなパンツで怪我の予防をしても良いと思います。

ラ・クッションパンツII 替えパンツのみ 紳士用 / 3905P グレー M(エンゼル)|shimayamedicalラ・クッションパンツII 替えパンツのみ 紳士用 / 3905P グレー M(エンゼル)

 さらに、膝当てがあっても良いと思います。この膝当て、膝の怪我だけを防ぐものと思いきや、大腿骨頸部骨折も減らしてくれる優れものです。

 

 

 長期的には認知面や身体機能強化で、転倒予防し怪我を防ぐことも大事ですが、まずはこのようなグッズで、転倒しても怪我をしにくい方法をご紹介しました。

 

 季節によっても真夏にこのようなモノは使いにくいと思いますので、これからの季節に屋外歩行時のみ、こういったものを利用してはいかがでしょうか。

 

                           記事担当:部長さかもと


 

退院前訪問指導

 9/14に入院医療等の調査・評価分科会が開催されましたが、回復期リハ病棟の、自宅退院予定患者に対する退院前訪問指導実施割合が出ていました。

 

 

 回復期リハビリテーション病棟の、実に43.6%が入院中に一件も訪問指導を行っていないという協会の衝撃的な調査結果が紹介されていました。

 

              

 

 当院における退院前訪問指導は、住宅改修指導や、自宅での介助指導を目的に実施していますが、PTOTから私への相談、打診件数が、4月からの半年で、72件ありました。

 

      

 

 実際に訪問指導を行った件数は、まだ調査できていませんが、おそらく50件は楽に超えています。割合にすると2割弱といったところでしょうか。

          

 

 昨年迄、感染症で中止になった期間があったにも関わらず、年間100件前後の実施件数となっていましたので、今年はさらに拡大する可能性が高いと思います。

 

 院内の環境は基本的にバリアフリーですので、移動・移乗などに障壁がありません。自宅帰ると、病院は楽だったな・・・と思われる方も少なく無いはずです。

 

 遠方の方は訪問するのが難しい場合もありますが、自宅環境に適応し易くするため、この制度を利用していただきたいと思います。

 

                          記事担当:部長さかもと

身なりを整える衣服

 こんにちは。

 みなさんは普段着ている衣服について、どのように考えていますか?

 また、どの程度重視しているでしょうか?

 

 私は衣服の中でも洋服が大好きで、休みの日には着こなしを楽しむことが趣味です。

 おしゃれな方達を見るとすぐ目に入ってしまいます。

 

 さて、そんな衣服ですが、私たちの生活には欠かせないものの1つです。

 

 

 ヒトは見た目が9割と言われるところからも、衣服ひとつでもその人のイメージが出来上がると考えています。

 

 病院生活においては、職員であればユニフォーム、患者さんであれば多くの方は病衣を身に纏っています。決められた衣服を毎日着回すのは簡便ですが、その人その人の個別性が少し薄れてしまう気がします。

 

 患者さんの中にはおしゃれに気を遣われる方、おしゃれを楽しまれる方もいらっしゃると思います。

 そういった方々に対して、私たちが何かできることはないしょうか?

 

 例えば、病衣を着られている方でも、ご家族に依頼して、1、2枚程度ご本人が愛用されていた衣服を持ってきていただくなどすることで、QOLの向上に繋がることもあると考えます。

 

 患者さんの趣味を傾聴し、入院生活を少しでも楽しんでもらえるよう努められると良いと思います。

 

                          記事担当:PT室 かじわら

読書のメリット

そろそろ?もお?秋です。だいぶ過ごしやすい陽気になりました。

秋と言えばなにをイメージしますか?

「スポーツの秋」「食欲の秋」「芸術の秋」などなど、色々な物が連想されるかと思います。

そのなかでも今日は「読書の秋」、読書について!

最近読みたい本がたくさんあり、ついつい買ってしまいます。

買ったのはいいものの読めていないのが現状ですが…。

 

私が小学生、中学生の頃、「朝読書」という時間がありました。

2020年のデータによると、小学校・中学校・高校での朝読書の全国実施状況は76%で、小・中学校では80%を越える普及率です。

ちなみに群馬県の小学校・中学校・高校の実施状況は82%です。

読書が嫌いだった私は「なんで朝から本なんて読まないといけないのか」という気持ちでした。

しかし、朝読書にはしっかりとした目的とたくさんのメリットがあったのです。

 

読書のメリットについてです。

 

<読書のメリット>

・語彙力や文章理解力が上がる

・人生の満足度や自尊心が高まる

・社会への理解が深まる

・考える力や社会力が鍛えられる

・他人の気持ちや考えが分かるようになる

・コミュニケーション能力が向上する

・寿命が延びる可能性

・年収が上がる

・ストレス軽減

・創造性向上

 

 

「趣味が読書という人は頭が良い」という私の勝手なイメージですが、読書にはこんなにたくさんのメリットがあるのですね。「頭が良い」ということの捉えかたは人それぞれですが、読書をしない人に比べたら確実に知識は豊富だと感じます。

 

朝読書はクラス全員で行うため、子ども達は「みんなでやる楽しさ」や「好きな本を読んでいいという自由さ」を感じ、「毎日やる習慣づけ」が自然と身につけられるそうです。

 

1日たったの10分でも読書を継続する事で上記の様なメリットがあります。

また、イギリスの大学の研究によると、静かな場所で読書を行うとわずか6分で60%のストレス解消効果があったという研究結果もあるくらい、読書はメンタルにもいいそうです。

最近は、本屋さんで本を買わなくてもスマートフォンタブレットなどでレンタルや購入が出来て、持ち運びも楽なのでいつでも読めるという便利な時代です。

お時間がある方はぜひ自分に合う本を探して読んでみて下さい。

私もおうちで眠っている本を読んで自分磨きに励みます。

 

話は逸れますが、「高齢者には図書館1つ分の知恵がある」という話を聞いた事があります。また、アフリカでは「老人が1人亡くなると図書館が1つ消える」というそうです。現在の高齢者は戦争や大正、昭和、平成と世界が激しく動いたその時代を生き抜かれた世代です。世界の最も貧しい国としてスタートした日本。そんなすごい月日を生き抜いてきたというだけでも高齢者は偉大な世代です。高齢者の知識や経験は貴重なものです。そのようなお話を聞かせていただけるということはとてもありがたいことだと感じています。臨床を行う中で、リハビリに関することはもちろんですが、そのひとの知識や経験など患者様から学ばせていただくことが数多くあります。これからも高齢者の方々との関わりを大切にしていきたいです。                                       

 

                             記事担当:PT田沼

リハビリと栄養

 皆さんこんにちは。

 来週はもう10月、朝晩も肌寒い日が増えてきましたね。

 季節の変わり目ですので体調崩さないよう元気に過ごしましょう!

 

 しかし、徐々に気温も下がりもうすぐ乾燥が気になる季節になりますね…

 私はいくら保湿しても乾燥肌で年中ささくれが出来てしまいます。

 

 調べたところ、ささくれは乾燥だけでなく「栄養状態」も関係しているようです。

 体内の皮膚を作るたんぱく質や、ビタミン類が不足していると指先の水分や油分が不足して乾燥しやすくなったり、皮膚が薄くなって手荒れを起こしやすくなるそうです。

 

 実はリハビリと栄養も密接に関係しています。

 皆さんは「リハビリテーション栄養」(以下、リハ栄養)という言葉をご存知ですか?

 リハ栄養とはリハビリを必要としている患者さんに対して、「リハの内容を考慮した栄養管理と、栄養状態を考慮したリハを行う事」をいいます。

 私達リハビリスタッフは患者さんの身体機能だけでなく、血液検査値や身体所見から栄養状態を考慮しながらアプローチしています。

 

 では、なぜリハビリテーションで栄養が重要なのか。

 それは低栄養状態でリハを行うと、不足したエネルギーを補うために筋肉が分解されてしまうからです。筋肉量を増やすためのリハをしているはずが、かえってやせ細ってしまうのです。

 

 

 きちんとした栄養介入を行わなければ次第に筋力、体力も低下し寝たきりへの近道になってしまう事もあります。

 皆さんも食事内容の偏りだけでなく過度なダイエットに気を付けましょう。

 

                               記事担当:OT牧

 

高次脳機能障害とは

 高次脳機能と言われて、高次元な脳の機能と字としては分かるのですが結局なんだかよくわからない物だと思います。

 高次脳機能はざっくり言うと大脳で営まれる様々な機能のことです。高次脳機能障害とは、中途障害(最初からあるわけでは無く急に出現する)であり、以前できていたことがうまくいかなくなり、日常生活または社会生活に支障をきたします病気です。外見からは分かりづらく「見えない障害」とも言われます。ご本人も周囲も症状に気づきづらいため、周囲から理解されにくく、ご本人・ご家族は辛い思いを抱えやすいです。

 

高次脳機能障害の例として大まかに以下の4点があげられます。

 

記憶障害

  • 物の置き場所を忘れる。
  •  新しいできごとを覚えられない。
  • 同じ事を繰り返し質問する 。

          


     

                     

     

    注意障害
  • ぼんやりしていて、ミスが多い。
  • ふたつのことを同時に行うと混乱する。
  • 作業を長く続けられない。

 

遂行機能障害

  • 自分で計画を立ててものごとを実行することができない。
  • 人に指示してもらわないと何もできない。
  • 約束の時間に間に合わない。

 

社会的行動障害

  • 興奮する、暴力を振るう。
  • 思い通りにならないと、大声を出す。
  • 自己中心的になる。

これらの症状により、日常生活または社会生活に制約がある状態が高次脳機能障害です。何となく高次脳障害とはなにかわかりましたか?     

  

                            記事担当部署:ST室

 

退院後の転倒の特徴

 退院3ヶ月後のアンケートを集計しました。

 

 脳卒中、骨折等の患者さんで、自宅に退院された方にアンケートを行っていますが、1/3の方は、転倒経験があるそうです。

 健常者にとっては、転んだからどうしたと思われがちですが、骨折や、頭部外傷、脊髄損傷など、転倒は多くの疾患を招くことにもなりかねませんので、転倒しないよう、ご注意いただきたいと思います。

 また、退院3ヶ月での転倒経験者は、複数回転倒を経験している方が2倍。

 

 過去の転倒経験を聞く事が大事だとよく言われますが、経験者には怪我の予防方法をていねいに伝えて行きたいと思います。

 時間帯についてはばらばらで、朝昼夜と同じくらいの比率になっています。

 

 活動が少ない夜の比率が高く、出歩く人が少ない分、夜間の転倒頻度は高いと言えるのではないでしょうか。

 

 いずれにしても転倒頻度が多くなることは、怪我が多くなるので、防がなくてはなりません。

 

                           記事担当:部長さかもと

 

ケガから復帰しました

 皆さんこんにちは、理学療法士の青栁です。

 

 タイトル通り、膝を怪我しました。手術が必要なくらいのそこそこな怪我です。手術をしてずっとお休みをいただいていたのですが、先日何とか仕事に復帰できました。やっと生活出来るようになったところで、まだ走ったりはできません。

 

 

 今回のブログは、ケガを通して患者様側の視点に立つことができたので、今後患者様と関わって行く上で気を付けようと思った事を書いていこうと思います。

 

 手術を受ける病院に受診をしに行きました。診察してもらったり、手術の説明を受けたりですね。その時、病院に患者として行かないと分からない感情がありました。普段自分は職員として病院に行っているので、とても新鮮な感覚でした。

 

 主治医の診察を終えて、手術の事前説明があるのでまたお待ち下さいとのことでした。しばらくすると職員の方に呼ばれて、説明が始まりました。ところがこの職員の方、自己紹介がありませんでした。看護師さんか医療事務の方かなと予想はつきました。自分も病院で働いているので見れば分かります。しかし素性を明かされずに説明を受けてもすんなりとは頭に入ってきませんでした。

 

 小さな事に感じると思いますが、患者としての自分にはそれが大事な事でした。「仕事に復帰したらどんな時でも自己紹介は忘れちゃいかんな…」と思いながら説明を聞いていました。(全然聞いてないですね)

 

 復帰後、自己紹介を意識して患者様と関わっていたら、主任の山﨑PTが「青栁が好青年になって帰ってきた!!」と驚いていました。

 

 元から好青年なんですけどね(^^)

 

                            記事担当:PTあおやぎ

秋分の日

 今日、明日は祝日と日曜ですが、入院リハビリは通常営業しております。

 

 先週のビエンナーレは、滅茶苦茶混んでいたようで、過去最高の人手だったようです。

 

 休日なので、ビエンナーレ作品を紹介します。

 

 いきなり作品でなく旧大子駅です。暑かったのに幻想的。

 

 赤岩(六合地区)

 

 下沢渡のフンコロガシ

 ちなみに上れます。

 

 ここにも再訪

 

 障子に異形いた!

 

 また、写真増やせたらupしたいと思います。

 

 気を付けてお越しください。

 

                              記事:さかもと

足りない栄養にこれ1本!!

このブログでも度々登場する言葉『フレイル』『廃用症候群

当院でも不足しがちな栄養素を補う目的として【栄養補助食品】が取り入れられています。

 

 

栄養補助食品とは、1日に必要な栄養素を食事だけでは補うことが難しい場合に、その栄養素を補助することを目的とした食品です。 不足しがちなビタミンやミネラル、タンパク質などを、栄養補助食品を摂取することで補います。

 

以前紹介した【リハタイムゼリー】

1本125ml に対し約200㎉の栄養が補える【クリミール】

12種類のビタミンと、鉄や亜鉛などのミネラル、コラーゲンペプチド10,000mg(10g)を配合し褥瘡を有する方のサポートや嚥下困難な方に対しゼリータイプのものもある【CP10】

など患者さんの栄養状態に合わせて提供しています。

 

しっかりと食事を3食摂ることが1番重要ですが

少し食事量が減ってきたな・・・

歯が痛くて栄養素が足りない・・・

そんな方にも是非取り入れてもらうと良いと思います!

 

今回紹介した物の他にも、様々な企業からすっきり飲めるタイプのものや茶碗蒸しなど少しおかずになるもの、亜鉛たんぱく質が多く含まれているものまで食形態や味で選ぶもよし!栄養素で選ぶもよし!幅広くあるので取り入れやすい物も見つかるはずです!

 

しかしいくら栄養が補えるといっても、食べすぎたりほかに何も食べなかったりすることは栄養バランスの乱れにつながるため、あくまで食事の補助の目的で生活に取り入れることがポイントです^^

 

リハタイムゼリー・クリミール  https://www.clinico.co.jp/

CP10              https://www.nutri.co.jp/index.html

 

                             記事担当部署:OT