高齢脳卒中患者へのリハビリは効果が低いと考えられて、リハビリ病院への転院の打診がされない傾向にあるそうです。
若年者と比較して高齢患者は回復しないのか調べた、報告です。
Oldbenefit as much as young patients with stroke from high-intensityneurorehabilitation: cohort analysis.
発症4週までの日常生活動作の変化を、リハビリ病院に入院した患者を年齢別に3グループに分けて比較しました。
65歳未満 (middle-aged)
65-80歳 (old)
80歳超(very old)
結果、
自立改善度は各年令層でほとんど一緒でした。
機能回復はリハビリ総合計時間と関係がありました。
リハビリ量と回復度との関連は年齢に依りませんでした。
80歳以上の高齢者であっても
リハビリ病院で相当量の訓練を受けると
若い患者と同じくらいの回復が期待できます。
当院でも確認したところ、85歳を超えると若い人と比べ、回復が少し鈍るもののリハビリの効果はあるようです。最近は100歳超えの患者さんも増えています。
本人よりも周囲が先に諦めてしまわずに、自分でできるようにではなく、“自分でしたいことができる”余力を持っていただくことが、患者さんの退院後の楽しい生活につながると信じています。