群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

喫茶去と水分摂取の意義

「喫茶去(きっさこ)」という言葉をご存知でしょうか。 お茶席の掛け軸などで目にすることも多い禅語で、「喫」は飲む、「茶」はお茶、「去」は去ることを意味します。 この言葉は「まあお茶でもお飲みなさい」という意味なのだそうですが、本来は「お茶で…

血管をお大事に

食習慣によって糖尿病になりやすくなるという行動があるそうです。 2型糖尿病の発症リスクを有意に上昇させた行動のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)は以下のとおりでした。 ・朝食を抜く:1.33、1.24~1.43 ・早食いをする(対照:ゆっくり食べる):1…

部長講話を開催

集合研修を久しぶりに開催しました。 研修だけなら半年前も行っていましたが、質疑応答したのは一年ぶりくらいになります。 会議室が超満員にならないくらいの適度な参加者数で開催でき、良かったと思います。 新人以外への講義も久しぶりでしたので、緊張感…

窒息しやすい食材

脳血管疾患がある方や高齢者、小さなお子さんにとって飲み込みにくい食材があるのをご存じでしょうか? 咀嚼する力の低下、口部・舌の運動機能低下、歯の欠損、飲み込む力の低下があると窒息リスクが高まります。また、子どもでは歯の発育、摂食機能の発達の…

春のうつ病

4月になり、周りの花々が咲き、暖かくなってきました。新しい学校や職場で新生活を始めている方が多いかと思います。どことなく明るい雰囲気が流れる春ですが、実は、春はうつ病の発症が多くなります。 春は、就職や進学、異動などでの環境の変化、1日の寒暖…

心と体の触れ合いを大切に

みなさんは「幸せホルモン」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか? 幸せホルモンとはドーパミン、セロトニン、エンドルフィン、そしてオキシトシンの4つのホルモンのことを指します。 今回はその中のオキシトシンについてご紹介したいと思…

超加工食品と肥満のリスク

生のニンジン。最近はニンジンスティックなどもあって、食べられなくはないですが、太いのでので、食べにくく、食べるのには時間が掛かります。 5分~10分くらいかかるでしょうか。 でも、ゆでると柔らかくなって食べやすくなります。味をつけるとさらに食べ…

「音読が脳を活性化させる」

言語聴覚療法では、「文字を声に出して読む」すなわち「音読」をリハビリで実施する機会が多いです。呂律不良の改善という目的はもちろんのこと、脳の活性化を目的として音読をして頂く事があります。 なぜ、音読すると脳が活性化するのでしょうか。 音読す…

座りっぱなしのリスク

長時間座ることの多い仕事は健康リスクにどのように影響するのか。 台北医科大学のWayne Gao氏らによる研究の結果が、JAMA Network Open誌2024年1月に掲載されました。 3段階の職業的座位量(ほとんど座っている、座っている・いないを交互に繰り返す、ほと…

気温と健康

みなさんこんにちは! 今年度よりブログ班に入りました、PTの池田です。 1年間よろしくお願いいたします! さて4月に入り桜の開花が聞かれるようになりましたが 例年に比べると全国的に開花が遅いそうですね。 ここ沢渡でも3月は何度か大雪が降っていたのに …

高齢者が転倒することの危険性

日本理学療法士協会が発行しているハンドブック。今日はそちらから引用した資料を使います。 上の図のように、年齢を重ねると転ぶ割合も増えます。転ぶことが増える事で、打ち所が悪ければ骨折に至ることがあります。 転んで怪我をすると言っても、その後の…

要介護認定率

先日、介護保険関係者と話しをしていて、疑問に思ったので聞いてみました。 吾妻郡の介護保険認定率はどの位なんでしょうか? なかなか明確な答えが得られませんでしたので、調べました。 要介護認定者数は令和6年1月のものが最新のようです。 でも、吾妻郡…

日本食

日本人は生活習慣と言う点で、睡眠、運動、食生活のスコアが低すぎるという現状があります。 国立がん研究センターの報告です。 日本食は体に良いと言われてきましたが、本当にそうなのでしょうかというお話しです。 食事調査アンケートの結果から、「日本食…

尿路(尿管)結石って??

こんにちは! 今年度6年ぶり(?)にブログ班になりました藤嶋です(^^) よろしくお願いいたします! 4月になり、少しずつ暖かくなってきましたね 沢渡は梅や桃が満開になりましたが、桜が見られるのはもう少し先になりそうです。 さて、、 「尿路結石」「尿管…

【日常生活を便利にさせる物達】

だんだん春の陽気となってきており暑く感じる日も出てきましたね 本日の表題は、先日退院された患者さんからあったご意見を元に書かせて頂きました 左片麻痺の女性患者さんから退院前に、「片手でも使える道具を知りたい」 「でも、何を見て良いかわからない…

FAC評価尺度と歩行自立度の関連性

FACという評価尺度があります。 3が観察、4が平地のみ歩行、5が不整地、屋外歩行自立です。 数字が高くなると、歩行自立度も高くなります。 絵で示すとこんな感じですね。 それで、昨年報告したモノを重ねます。 脳卒中患者さんの退院時歩行速度と、FACの関…

自律的な学習者を育てる場所

これは当院の主任向けに夕礼でお話ししたものです。用語が多少難解なところがありますが、GOOGLEをご活用いただければ、理解も深まると思います。 先日、バタフライエフェクトから始まる答辞を、内容には触れずに紹介しました。その生徒が在籍する高校の校長…

診療報酬改定

介護保険は3年に1度、医療保険は2年に1度改訂が行われ、その都度方針が変更されていきます。 今回の改訂で大きなところは、運動器疾患に対するリハビリが、回復期リハ病棟であっても、1日6単位までに制限を受けることになりました。 今までは、運動器の個別…

通いの場

高齢者が集まり交流する通いの場への参加が、フレイルの発症抑制につながるという報告や、他者との交流など「社会参加の機会が多い人」は「社会参加の機会が少ない人」と比べ、要介護認定に至りにくいという報告があります。 kayoinoba.mhlw.go.jp 中之条町…

新年度!

4月ということで新しい環境で生活や仕事を開始する人が多いのではないでしょうか? 当院リハビリテーション部においても全員ではありませんが一部のセラピストは病棟異動があります。 そこで今回は、病院における人事異動の目的についてお話しできればと思い…

症例検討会を行っています

こんにちは、今回も読んでいただきありがとうございます! 今回のブログでは私たちが普段行っている「症例検討」というものを 紹介させていただこうと思います。 当院では1人の患者さんに対し各職種の職員一人ずつが担当となり チームを組んで日々のリハビリ…

本年度の出来事

今年(2023年の4月)から私が社会人として働き始め1年が過ぎようとしています。 思い返してみるとあっという間の1年であったように感じます。 そこで本年度の出来事を私なりに印象に残っている事をまとめてみました。 4月:社会人になりました 5月:コロナウ…

フレイル予防(体重、食事の観点から)

厚労省からこんな資料が提示されています。 https://www.mhlw.go.jp/content/000620854.pdf フレイルや要介護状態に陥らないために、この資料に目を通していただきたいと思います。(この図の上にURLがあります) 身長と体重から割り出す表がわかりやすかっ…

既製品の短下肢装具

スウェーデンのカーボン製短下肢装具です。薄くて靴を選びません。カーボンのたわみによって歩く装具で、上手に使うことができると、自然な歩き方になります。 ToeOFFといいます。 当院でも以前ご紹介したように,様々なサイズのデモ品を用意してあります。 …

嚥下食

言語聴覚士は名前の通り言葉のリハビリはもちろん行いますが、食べたり飲んだりする飲み込みの働きにも関わる職業です。脳梗塞や脳出血によって飲み込みの機能が低下してしまう症状のことを「嚥下機能障害」と言います。嚥下障害のある患者さんにこれまでと…

実績指数の推移です

時々報告させていただいておりますが、これは一月毎の実績指数の推移です。本来は6ヶ月まとめて、3ヶ月ごとに算出します。2月までを算出する場合は9月~2月の退院患者さんをまとめて算出します。 本来の届出は6ヶ月まとめた算出ですので、この数値の6ヶ…

研修受け入れ

久しぶりに研修生の受け入れを行っています。 メインは現役看護師に対する、リハ看護セミナー。 同時進行でリハ関連職に対して、当院のリハビリテーションについて、講義と見学を行いました。 リアルタイムで返ってくる質問はうれしいですね。 自分達がして…

「スノーボードに行ってきました」

みなさんこんにちは。 今回は冬のスポーツについてのお話です。 皆さんご存知の【スノボ】です。 スノーボードはスキーに比べて5~6倍外傷の多いスポーツのようです。スキーの場合、切挫創が最も多く、骨折は下肢が多いです。スノーボードの場合は特に骨折が…

「かわいい おひなさま」

まだまだ寒い日が続きますが、気付くと3月。3月は「去る」とも言われるようで、あっという間に去って行ってしまうと言われる月だそうです。年度末になりますし、確かにそう感じるかもしれませんね。 3月と言えば、「おひなさま」。昔から女の子の節句とし…

運動によるうつ病治療

WHO(世界保健機関)の推計では、世界で3億人以上がうつ病を患っているそうです。表にあるように、運動はしばしば心理療法や薬物療法と並行して勧められています。 スペインの研究班は、うつ病の治療としての運動を、未治療の対照と比較した無作為化試験を探…