群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

超加工食品と肥満のリスク

 生のニンジン。最近はニンジンスティックなどもあって、食べられなくはないですが、太いのでので、食べにくく、食べるのには時間が掛かります。

 5分~10分くらいかかるでしょうか。

 

 でも、ゆでると柔らかくなって食べやすくなります。味をつけるとさらに食べやすくなります。1分くらいで食べられますね。

 

 同じく、生のリンゴ。ワイルドにかじりついて食べると、やはり5分くらいは掛かるでしょうか。

 リンゴはすり下ろしてジュースにすると、1分半くらいで飲み終わりますね。

 

 これ、早く食べるためにどうするのかを比較しているわけではありません。

 ここから言えることがあります。食物に加工を施すと、食べやすくなったり、美味しくなったりします。

 

 これは言い方を変えると、同じ量でも短時間で食べられてしまうということです。

 

 食品の加工技術が高度になることによって、人々のエネルギー摂取量を高め、栄養状態を良くすることで、寿命を伸ばしたり、人口を増やしたりすることに貢献してきました。

 

 しかし、美味しさや食べやすさを追求した現代の加工食品には、健康を損なう可能性が指摘されるようになりました。

 

 その代表が「超加工食品」といわれ、ポテトチップスなどのスナック、アイスクリームや砂糖入りの清涼飲料、チョコレート、フライドポテトやハンバーガーといったファーストフード、ホットドッグ、ナゲット、フィッシュアンドチップス、インスタント食品などがあります。

 

国別超加工食品摂取割合

 近年の研究報告では、これらの超加工食品が心臓病や糖尿病の発症因子であることがわかってきました。さらに、最近の研究では、超加工食品が肥満の要因であることもわかってきたのです。

 

 食品の加工技術は日本人の寿命を大きく伸ばす事に寄与してきました。

 

 しかし、これまで健康度や寿命の延伸に寄与してきた加工技術は、現代では健康に悪影響を与える食品も生み出すようになってきています。

 食品の加工程度を分類するNOVA分類を示します。

 

 超加工食はホルモン分泌に影響を及ぼすとも言われており、満腹になりにくく、エネルギー摂取量が多くなってしまいます。

 

 超加工食品は、嗜好性を高めるため糖質や脂質を増やし、エネルギー密度を上げ、食べやすく加工することで食べる速度を速くして摂取率を高めます。これによりエネルギー摂取量を多くして、人を太らせます。

 

 

 超加工食品は肥満のリスクを26%高くするというデータもあります。

 

 ダイエット方法は数多くありますが、痩せるために共通するのは、

「超加工食品を避けること」だそうです。

 

                           記事担当:部長さかもと