群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

病棟イベント

 当院ではリハビリも充実しておりますが、その他にも患者さんが楽しめる様なイベントも開催しております。その一部をご紹介させて頂きます。

 今月の27日に3病棟でひな祭りのイベントが開催されます。

 

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 内容は、紙コップを使ったひな人形作り♪

 その後、3病棟スタッフ手作りの着物を着て、患者さん自身がひな人形になり記念撮影会♪

 

 楽しそうです(^_^)

 リハビリでは笑わない患者さんも笑顔になれそうなイベントです。

 

 また、食事でもイベント食があり、お正月や節句などの行事で特別なお料理を提供させて頂いております。

 

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 暖冬のため、今年は雪が少なく、この写真は珍しく積もった時の写真です。今はすっかり消えてなくなっていますのでご安心ください。それでも、早朝や夜間は氷点下になることもしばしばです。ご来院の際はお気を付けていらしてください。

 

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                             担当ST青木

1日1万歩は要らない

 これは、2011年アメリカの研究です。

 

 アメリカの女性で1日の歩数と死亡リスクの関係を調査したところ、以下のグラフのようになりました。

 

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 以前、中之条研究のお話をしましたが、そのときは8000歩、そのうち中強度の運動20分含むというものでしたが、この結果は1日8400歩程度歩く習慣があると、死亡リスクは半分以下にまで低下しています。

 

 また、何らかの原因で多く歩けない方もいらっしゃると思いますが、

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体を良く動かすことができる(フレイルではないという意味)ノンフレイル群では、生活満足度が高いという研究結果もあります。

 

 また、一般に低いと言われる日本人の自尊感情ですが、

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同じく、体を良く動かすことのできるノンフレイル群で、高いと言うことがわかると思います。

 

 社会的孤立が自尊感情を下げることに関わるとも言われるようですし、自尊感情は他者との関わりの中で生まれるという事もありますので、周囲や地域との関わりは大切です。

 

 体が動くことと地域との交流ができる事は別ですが、周りの人を敬うことも大切だと思います。

 

 後期高齢の時期を迎えると、自尊感情を高めるような周囲との関わりを持つ頻度を上げていくことは、なかなか難しくなってくると思います。従って、親の社会交流の頻度に関心を持ちつつ、フレイルにならない体力を維持しながら、関わっていくことも大事な子供の役割なのかもしれませんね。

 

                            記事:さかもと

 

減塩がもたらすもの

 脳卒中は相変わらず怖い病気ではありますが、普段の血圧によってこんなに発症率に差があります。

 

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 ということで、血圧は130/85未満にというのが、最近の傾向です。

 

 でも、血圧はどうやって下げたらいいのでしょう。

 

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 減量(体重減らす)、低脂肪、野菜・果物多く、減塩、摂取、運動というのが、血圧低下するために望まれる行動です。

 

 でもそんなに簡単に血圧は下がらないし、なにしろ運動するのが嫌という方。簡単ではないかもしれませんが、塩分を減らすとこんなに血圧が下がっていきます。

 

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 さらに、血圧を下げるとなにが起こるか?

 

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 わずか2mmHg下げる(下がる?)だけでこれだけ大きな効果を生むようなので、平常の血圧は少し下げておきたいものです。

 

 運動も激しいものでなく、長時間続けられてじっとり汗をかくものが理想だと思います。

                            記事:さかもと

 

 20世紀の研究です。

 

 Lisa F. Berkman, et al. Emotional Support and Survival after Myocardial Infarction.A Prospective, Population-based Study of the Elderly. Annals of Internal Medicine. 1992; 117: 1003-1009.

 

 アメリカの病院で、急性心筋梗塞を罹った65歳以上の男女194名を対象としています。

 

 対象者の社会的サポート、年齢、性別、人種、教育歴、結婚歴、生活環境、抑うつ、喫煙歴、体重、身体機能などを聴取し、心筋梗塞後の死亡率との関係を調べました。

 

 対象者のうち、39%の患者が心筋梗塞後6ヶ月以内に死亡した。リスク因子を調整すると、心筋梗塞後6ヶ月以内の死亡率に関連があったのが、感情的なサポートの欠如でした「オッズ比2.9; 95% CI: 1.2 - 6.9」。

 

 感情的なサポートとは、相手のことに関して自分自身のように親身になって考えたり、援助をしたりしてくれることです。

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        サポートしてくれる人が多いほど死亡率は低い

             男の方が弱いですね(^_^;


 グラフは感情的なサポートを与えてくれる人がどの程度存在するのかというレベルで、心筋梗塞後6ヶ月以内の死亡率が大きく異なります。

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 特に75歳以上の患者にとっては、感情的なサポートを与えてくれる人が2人以上存在する場合、死亡率は26%でしたが、0人の場合は死亡率が69%でした。人とのつながりが強い人ほど、死亡率は約3分の1になりました。

 

 先行研究でも、「孤独な人」「結婚しておらず、親友がいない人」「1人で住んでいる人」が早死にするリスク要因であるとされています。

 ここでは、心筋梗塞に罹った高齢者においては、それらの要素よりも、感情的なサポートが少ない人々が心筋梗塞後の死亡率が高いといえます。

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 併存疾患の少ない人(0~1個・左)と併存疾患の多い人(2~8個・右)で比較すると、他に持つ病気の少ない方が死亡率も低いですが、やはり感情的なサポートが多い方が死亡率も下がっています。


 この研究からもわかりますように、自分のことを親身になって考えてくれたり、援助してくれる友人や仲間の存在が健康に影響を与えます。

 社会の中で人とのつながりが広く、強い人ほど、健康な生活を営むことができる。人間は他者の存在がなくては生きられず、助け合うことで、生活に対する不安が減って、安心感や自信が得られます。

 

 脳卒中に罹り、後遺症を持った人も同様に、人とのつながりは、健康な生活を取り戻すために重要であるといえます。

 人とのつながり、社会とのつながりが強いほど、社会参加が促進され、人々と触れ合い、活動する機会が増えます。

 他者から心理的・精神的サポートを受けることができ、後遺症を持ちながらも生きることに自信が得られます。

 また、有益な情報を仲間や友人から得ることができ、質の高い医療サービスを受けられることにもなります。

 日頃から人とのつながり、社会とのつながりを構築していく心がけが大切ですね。

 

                            記事:さかもと

 

スキー・スノボ シーズン到来!!

 雪不足の今シーズンですが、雪が降ったと聞くと、行けるメンバーでスキー場に出掛けています。北部に位置する当院ならではの、冬の盛り上がりの1つです!

 

 スノーボード、スキー、フリースタイルスキー、ミニスキー、それぞれ好きなジャンルで滑っています。初心者には先輩が優しく教え、日々上達しています。仕事に支障が無いよう無理せず自分のペースで…それでも時には挑戦したり…。

 

 ウインタースポーツの良さは、美しい景色を見ながら風を受け自分で斜面をコントロールすることに集中できる事ではないでしょうか?

 

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丸沼スキー場にて

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丸沼スキー場ロープウェイ山頂駅から

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風になって…

                          記事担当:OT千嶋

 

 このような記事をのせると、雪多いんですねという問い合わせが増えますが、写真は利根地区しかも最深部です(^▽^)。吾妻には草津、嬬恋にまで行かないとスキー場すらありません(さかもと)。

歩行リハビリテーション研究会

 昨日まで、歩行リハビリテーション研究会に参加してきました。

 

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 今回の研修会ではPD(パーキンソン病)が多く取り上げられているように感じた。

 

 PDの場合、発症から5~7年はハネムーン期と呼ばれるようで、薬が良く効いて、日常生活も全く問題のない状態で経過する。

 

 ただ、この時期を如何に活動的に過ごせるかによって、その後の歩行障害等の予後を決めるというお話しをいただいた。

 

 認知症に移行する脳内のアミロイドβが多い人でも、1日8300歩以上歩くような活動ができていると認知機能が悪くなっていかないそうだ。

 

 同様にPDでも、歩行障害が出てくる時期以降への移行を遅らせるために、薬が効いているうちに、活動性を高めておくことが大切だ。

 

 これに、歩行アシストを初めとするリハビリロボットが寄与できる可能性はかなり高い。

 

 徳島大学医学部の高田先生からは、リハロボットを活用した”ロボットお遍路”構想をお聞きした。

 

 発症直後のPDの方々を、いきなりロボットお遍路に誘う訳にもいかないが、四国八十八箇所へのこのような参拝方法も、すごくおもしろい発想だと感じた。

 

 当院にもPDの患者さんはいらっしゃるので、活動量などを参考に、長くその生活が維持できる方法を考え、リハビリを実施していきたいと思う。

 

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asimo見えます?

                         記事:部長さかもと

今から知っておきたいこと

 若いうちから知っておくべき事

 

 今日は、趣味や稽古事などの社会参加と、健康寿命についてです。

 

 運動して体を鍛えた方が良いということは、何となく皆さんのイメージにあると思います。その方が長生きしそうだと。

 

 でも、運動が嫌だったら、その運動は長く続けていられるでしょうか。

 

 たぶん、難しいでしょうね。

 

 そんなときは、下のグラフ

 

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 これは、運動に限らず、趣味や稽古事を持っているかによって、年をとっても身の回りの動作が自立したままいられる可能性が高くなるというグラフです。

 

 運動ができる事も体には良いですが、運動でなくても生きがいを持って暮らすことで体の機能も維持されやすくなります。

 

 停年してから趣味を探そうと思ってもなかなか上手くいかないという話もよく聞きます。

 

 急に何かをはじめようと思っても難しい。今から長く楽しみ続けられるものを見つけることが大事だと思います。

 

                            記事:さかもと

風呂の日

 いきなりですが、今日は風呂の日だそうです。

 

 類似日に「いい風呂の日11/26」と「露天風呂の日6/26」があります。

 

 東京ガスが決めた記念日のようですが、今日はこれにのっていきます。

 

 しかし、風呂もしくは入浴の効用については、この2年くらいでかなり出してきましたので、

 

gunmarehab.hatenablog.com

gunmarehab.hatenablog.com

gunmarehab.hatenablog.com

gunmarehab.hatenablog.com

gunmarehab.hatenablog.com

gunmarehab.hatenablog.com

 多すぎるかもしれませんが、こちらをご参照ください。

 

入浴はうつ傾向に対しての効果もあるようで、

 

眠れる

孤独感がへる

リラックス

体内時計が整う

 

などの意味も持っています。

 

 浴槽への入浴やサウナ浴は、以前にもお示ししたように疾病の予防や要介護に陥らないこと、死亡率を低く保つこと、幸福度を高める事などに意味がありそうです。

 

 話を戻しますが、今日は”風呂の日”。

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 最近はサウナで整うというのが流行りのようですが、浴槽への入浴や温泉も忘れずに楽しみたいものです。

 

                            記事:さかもと

群馬リハの節分

皆さんこんにちは☆

 

まだまだ寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

最近は新型コロナウイルスが流行しており、心配な方も多いと思います。帰宅後は手洗い・うがいを徹底し、感染対策を心掛けてください!!

 

さて季節は節分となりました!!群リハの節分の様子を御紹介したいと思います☆

 

リハ室には患者さんやリハスタッフが作った作品が多く展示してあります。

 

一所懸命、笑顔で取り組みながら、切り絵で鬼の顔を作っていただきました。

 

病院にいると季節感が感じられないため、季節毎にイベントを実施し、良い刺激になればと思っております。

 

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病棟では豆まきに見立て、紙コップで鬼を作成し、鬼を倒す遊びをしています♪

 

色んな工夫をしながら季節感を味わっています。

来月はひな祭りです。患者さんと紙コップでひな人形を作ります!

これからも楽しい企画を考えていきたいと思います☆

 

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                            記事:PT佐藤

 

<大掃除も大事な作業!!>

 みなさん、こんにちは。

 

 先日、作業療法室内で有志を募り、ADL室(台所)の大掃除を実施しました!

 

 みんな職業柄、「この運動は上腕三頭筋が疲れる」「この姿勢だと上肢のリーチがしにくい」「こうした方が動作しやすいよ」等々、それぞれの動作を評価しつつ、アドバイスしつつ、夢中になって活動しました。

 

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そして、最後はシンクもピカピカ!換気扇も静かになりました!

          

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 作業療法の醍醐味、「その活動に夢中にさせる」…気がついたら「あれ?」こんなに出来た!作業の楽しさ、満足感、達成感、そしてその人自身の自分に対する気づき…、まだまだ潜在能力が沢山隠れています。その方に隠されている能力を発揮できる活動はどうやったらいい?集団の規模は?作業内容は?作業時間は?作業場所は?作業療法は奥深い事がたくさん…

 

 みんな、改めて感じました。病院の中では出来る活動も限られていますが、お一人お一人の回復に沿って作業でお手伝いが出来たらと思います。

 

 そして気持ちよくリハビリ室を使って頂ける様に環境整備も大切にしていきます。

 

                                    記事担当:OT下田