日本は他国よりも長い労働時間や、塩分摂取量が多い、睡眠時間が少ないことなど、健康に悪い影響を及ぼす特徴が多く指摘されているにも関わらず、日本人が世界的にみても長寿であることは謎とされています。
日本老年学的評価研究(JAGES; Japan Gerontological Evaluation Study)プロジェクトで、千葉大学の八木明男氏らの研究グループが、全国18市町村に居住する要介護認定を受けていない高齢者1万3786人を3年間追跡調査しました(今月の報告です)。
1週間に何回浴槽で湯に浸かるかを夏と冬とで分けて聞き、回答が得られた1万4千人弱の要介護度を約3年間追っています。
解析の結果、夏の入浴頻度が週に0~2回の群と比較して、週に7回以上入浴する群は、要介護認定されるリスクが28%低い結果でした。また同様にして、冬でも29%のリスク減少が見られた(下図参照)。
当院では入浴に介助が必要な状態であっても、週3回以上の入浴機会があります。
毎日入浴が理想的ですが、当院でも大浴場で自立して入浴できるようになれば、毎日入浴できます。
さらに、沢渡温泉ですのでさらに高い効果があることでしょう。
こう考えると、毎日の浴槽への入浴は、介護予防につながりそうです。
要介護状態にならないためにも、毎日の入浴は大事なようです。
記事担当:部長さかもと