日本人は生活習慣と言う点で、睡眠、運動、食生活のスコアが低すぎるという現状があります。
国立がん研究センターの報告です。
日本食は体に良いと言われてきましたが、本当にそうなのでしょうかというお話しです。
食事調査アンケートの結果から、「日本食パターン」は、先行研究で用いられていた8項目(ご飯、みそ汁、海草、漬物、緑黄色野菜、魚介類、緑茶、牛肉・豚肉)の摂取量を点数化する日本食インデックスを使っています。
日本食パターンスコアは、男女別に、摂取量が中央値より多いと各1点、牛肉・豚肉では、摂取量が中央値より少ないと1点として、合計0~8点とします。日本食パターンのスコアを4つグループにして、約19年弱の追跡期間中に確認された死亡(全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管疾患死亡)との関連を調べました。
その結果、日本食パターンのスコアが低いグループに比べて高いグループでは、全死亡のリスクは14%、循環器疾患死亡のリスクは11%、心疾患死亡のリスクは11%低かったことがわかりました。
今回の研究では、日本食パターンにより全死亡・循環器疾患死亡・心疾患死亡のリスクが低いことが示されました。理由として、日本食スコアが高いグループでは、海草や漬物、緑黄色野菜、魚介類、緑茶に含まれる健康に有益な栄養素(食物繊維や抗酸化物質、カロテノイドやエイコサペンタエン酸など)の摂取量が多かったと考えられます。また、各食品の死亡リスクの低下への影響は小さいと思いますが、食品一つだけではなく、日本食パターンとして評価することで、様々な栄養素の作用によって、死亡リスクが低下した可能性も考えられます。
塩分が多いと言われる日本食ですが、カリウムの量も多いことから、ナトリウムが排出されやすいという話もあります。素晴らしいですね。
この日本食スコアを参考に、海草や漬物、緑黄色野菜、魚介類、緑茶を少し多めに摂取することを心がけてはいかがでしょうか。
記事担当:部長さかもと