60歳を超えても働き続ける方が増えています。それはそれで経済的にも余裕がもてますし、生きがいという点でも良い効果がありますので、是非続けていただきたいと思いますが、一方で労働災害に被災し易くなるという問題もあります。
下のグラフが示すように、60歳以上の労災による死傷者割合は、年々拡大する傾向にあります(令和6年5月厚労省の報告)。
労災は、下のグラフのように、年齢が増す毎に災害発生率が増え、休業見込み日数についても年齢とともに拡大する傾向にあります。
男女比では、年齢とともに女性の発生率が高くなるという傾向も見て取れます。
労災というと、転落や巻き込まれ等がイメージされやすいように思いますが、墜落・転落について60歳以上は若い人に比べ3.6倍、転倒による骨折に至っては、女性で60歳以上の受傷率は若い人に比べて、実に15.1倍という結果が出ています。
こうしてみると、仕事を続ける事は大事ですが、それに加え、プレフレイルというような状態を、如何にして改善するかという工夫が大事だろうと思われます。
こうした事故で入院されてくる患者さんも増えています。まずは、このような現状を知って、如何に予防するか考えながら仕事を続けていきたいものですね。
記事担当:部長さかもと