WHOは世界における死亡に対する危険因子として、高血圧・喫煙・高血糖についで身体活動・運動の不足を第4位に位置づけています。
身体活動・運動の意義と重要性が広く国民に認知・実践されることは、超高齢化社会を迎える我が国の健康寿命の延伸に有意義であるとこのガイドはまとめています。
全国民の健康寿命の延伸に向け、運動の実践がなくてはならない要素と言えるでしょう。
下図1は、横軸が週あたりの身体活動量、縦軸が死亡率です。
身体活動をほとんど行わない高齢者と比べて、運動強度3メッツ以上の身体活動を週15メッツ時以上行う高齢者は、総死亡率および心血管疾患死亡のリスクが30%以上低下する事を示しています。
15メッツ時を超えると死亡リスクはさらに低下していますが、推奨値を達成しない程度の運動であっても、身体活動を全く行わない場合と比較すると死亡率はさらに低下します。
一般の高齢者の現状の身体活動量をふまえて、15メッツ時を推奨することにしたようです。
普段身体活動の少ない人ほど、少しの身体活動で大きな健康増進効果を期待できます。
逆に体力的に余裕のある方は、23メッツ時を目指しても良いでしょう。
図2は、15メッツ時=約6000歩としたときの、年齢性別ごとの、6000歩歩いている方の割合です。
全体的に男性寄りも女性の方が達成度は低く、一番高い前期高齢者でも半数にはほど遠い状況です。年齢を重ねる毎にその傾向は強くなります。
歩く事や運動のみならず、生活活動を高める事でも達成可能であり、外出、社会参加、就業などは身体活動を増やすよい機会だとしています。
家事で運動の補助をすることについては、以前ご紹介したものがありますので、本ブログ内を検索してください。
記事担当:部長さかもと