「塩分を控えましょう」
「塩分の取り過ぎは高血圧、心臓病、脳卒中の原因」
などの言葉は常識になってきました。
しかも、昔の基準よりも下がっている数字をみて辟易している方もいらっしゃるかもしれません。
世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしていますが、米国では心血管疾患の予防のためのガイドラインは、塩分の最大摂取量を1日3.8~6.0グラムとしています。
日本人の一日塩分摂取量は男性11グラム、女性9.3グラムであり(平成30年)、これを大きく上回っている印象があります。
日本での1日の塩分摂取量(食塩摂取量)の基準は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、男性7.5g未満、女性6.5g未満としており、日本高血圧学会では1日6g未満としていますので、塩分摂取量としてはまだまだ多いようです。
以前、記事で紹介させていただきましたが、イギリスではパンに使う塩分量を少しずつ減らし、イギリス人の塩分摂取量を減らしたということがありました。
濃い味を好むというのも生活習慣ですので、少しずつ薄味に慣れていくことで、ストレスの小さい減塩ができる可能性があると思います。
このグラフは尿へのナトリウム排泄量から一日ナトリウム量と脳卒中リスクを表したグラフです。
脳卒中になりにくい一日の塩分摂取量は8.94グラムと推定できました。
これよりも塩分摂取量(7.1~8.9グラム)が多い方では脳出血が多く、少なくても脳卒中リスクは上がっていきます。
他の病気は考えず、脳卒中になりにくいようにするためには、塩分摂取量を7~9グラム程度にしておくことが大事なようです。
5グラムは無理でも、9グラムくらいなら手が届きそうな範囲ではないでしょうか。
追伸:久しぶりに原子量なんぞ調べてみました。NaClの質量を推定しようと思いましたが、結構忘れています(^_^;。
記事担当:部長さかもと