群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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脳卒中リスク②と生活習慣

 最初に前回の記事を紹介します。

 

gunmarehab.hatenablog.com

 脳卒中県別発生率が男20位、女13位という群馬県ですが、47都道府県+政令指定都市合わせて69自治体中の順位ですので、決して低いわけではありません。男女ともに発症率が比較的高い水準にあるといって良いでしょう。

 

 これを下げるために、前回は生活習慣の一つである一日の歩数についてお話しましたが、車を利用するのは仕方がないとしても、スーパーマーケットで駐車する位置については、少し遠目にしてみるといった工夫をしてみるのも、良いのではないでしょうか(恩師の受け売りですが)。

 

 さて、今日は続いて、野菜の摂取量です。皆さんの予想はいかがですか。

 流石は野菜の生産県、群馬県ですね。

 

 隣県の長野のぶっちぎりですが、北関東3県は悪くない水準ですね。

 

 「健康日本21」でも、野菜は一日350gと言われていますので、もう少しとりたいものです。

 

 野菜は良好な結果でした。では、塩分量はどうでしょうか。

 

 

 全国を表示しなくても、男女とも上位10番前後ということで、下半分は割愛しました。10g以下でもカラダに全く問題ないとのことなので、積極的に減らしていきたいですね。

 

 長いこと理学療法士として、患者さんと接する中で、考えさせていただいた患者さんの言葉がありました。

 

 一つは「野菜を食べた方が良いですよ」という看護師さんに、「虫じゃねーんだから、そんなに菜っ葉ばっかり食えねーよ」というものです。

 

 確かに生野菜をそのまま食べなさいでは厳しいものがあるでしょう。ドレッシングに工夫してみる、切り方の工夫、加熱してみる、汁物に入れて摂取量を増やすなどの工夫を日常的にすること、また、新鮮なものにエネルギーをわけてもらうことも大事ではないかと思います。ヒトの腸管が長いのは、野菜を消化しやすくするためという意味もあるようです。

 

 もう一つは、塩分に関することですが、「醤油、かけ放題なんだろ」というものです。患者さんは味の濃いものを欲していることがあります。まさに薄かったら醤油をすぐに差してしまう。濃い味に慣れてしまうと、薄いものに戻すことができなくなります。普段から薄味を意識することが大事でしょう。病院食の塩分が気にならないくらいが丁度良いかもしれません。食卓に醤油、塩を置かない、ポン酢醤油を使う、うまみを濃くするなどの工夫が必要です。

 

 群馬特有の文化で考えると、うどん文化と焼き饅頭です。うどんは汁まで飲んでしまうと塩分過多になりやすいですし、なによりうどんそのものに塩分が入っていることを知っておくべきだと思います。ちなみに花山うどん(館林)は、乾麺に2.5gの食塩が含まれていますが、ゆでると0.1gになると記載があります。うどんの種類により、ゆでる際に塩分が溶け出す量はまちまちですが、溶け出したとしても半分くらいになるものが多いようです。

            

 また、焼き饅頭は一串2.34gの塩分を含んでいるそうで、かなり塩分濃度が濃い食材だといえるでしょう。もし4串食べてしまったら、もうそれで一日分の塩分摂取量はいっぱいです。この二つの食材には注意すべきかもしれません。

              

 野菜の摂取と塩分制限も大事な生活習慣です。県別の平均値に過ぎませんが、こういうものも参考にして、健康増進や再発予防に努めていただきたいと思います。

 

                            記事担当:部長さかもと