群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

朝から盛りだくさん

 朝から情報交換したり、申し送りを聞いたり、患者さんの状態を確認したり、今日のスケジュールを確認したりと忙しいセラピストですが、リハ部全体でも週二回朝礼を行っています。

 基本的には朝礼では5分以内で話をしようと決めていますが、内容が複雑だとそうもいきません。先日は朝から暑かったので、朝礼中”暑いから早く終わってくれよ”というムードでしたが、空気を読めない振りをしていいたいことはすべて伝えるのも管理者の仕事だと思って頑張りました。

 その内容ですが、

 長時間、座ったあと身体を伸ばすと気持ちが良いですが、そう考えると、長時間の座位が腰に与える負担は相当大きいだろうと思います。

 座る姿勢は十分にねこ背の原因になります。長時間、座って仕事される方は、ぜひ、ご一考いただければと思います。


 ヒトの歩行はアウストラロピテクス・アファレンシスに始まり、400万年という長い年月を経て進化し、今の洗練された歩行様式になってきました。私たちは、生存のために身体を効率的に動かすためにはどうすれば良いかという方向に進化してきました。


 しかし、現代の私たちは、進化の過程で得た自分の身体に適合しない環境で生活しています。オフィスで働くデスクワーカーは、1日の約10時間を椅子に座って過ごします。特にパソコンの登場によって、椅子に座る時間は急速に増えています。


 では、我々が椅子に座る習慣はいつから始まったのでしょうか?ご存じな方いますでしょうか?

 Wikipediaによると、平安時代から椅子を使い始め、明治時代に入り学校や役場で広く用いられるようになったとのことです。そうなると、日本人が椅子の生活を始めてからまだ150年ほどしか経っていないということがわかります。

 ヒトは400万年という長い期間、歩くことに特化して進化し、適応してきたわけです。それに比べて、椅子に座る習慣はわずか150年。これを124時間に換算すると、私たちが椅子に座るようになったのはたったの3秒前に生じた習慣だそうです。


 そう考えるとヒトが椅子に座るようになったのは極めて最近のことで、私たちの身体は椅子に座ることに適応しているとはとても言い難いと思います。

 つまり、ヒトの身体は長時間、椅子に座るようにはデザインされていません。

 よって、現代病と言われる腰痛や頭が前に出た姿勢であるforward head postureに伴う頚部痛は、長時間、椅子に座っていることに起因すると言われています。


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forward head postureとはこういう姿勢です


 椅子に座っての前かがみ座位になると脊柱起立筋などの背筋の筋活動が低下します。

 この現象は「屈曲弛緩現象」といわれ、脊椎をある角度まで曲げると、反射的に背筋群の筋活動が弱まるそうです。皆さんご存じでしたでしょうか。

ヒトは長時間の座位に対応するため、綺麗な直立姿勢と前かがみ姿勢を使い分けて、筋肉と脊椎への負担を分散させているわけです。

しかし、能動的に背筋を使ってシャキッとした姿勢でいるのは疲れます。背中を丸くして、背もたれに寄りかかっている方が楽なわけです。

ですので、どうしても長時間の座位では前かがみ姿勢でいる割合は増えていきます。そうなると、脊椎や靭帯への負担が増すとともに、背筋は全く使わないことになります。

デスクワークなどで椅子座位時間が増すとこのような機序で背中を使わなくなり、その結果、腰、背中、首の痛みが出ると考えられますし、昨日ブログで紹介した”スウェイバック姿勢”になる原因とも考えられます。
デスクワークで長時間座らないようにするか、背筋を伸ばしたキレイな椅子座位をとれるように心がける必要があるでしょう。
心配な方はお近くの理学療法士にご相談ください。

以上ですが、長すぎました。
次回からはもう少しコンパクトにまとめてお話しできるように頑張ります。
さかもと