作業療法室の大塚と申します。
今回は11月5日~9日に開催された第8回アジア環太平洋作業療法学会(Asia Pacific Occupational Therapy Congress; APOTC)について、参加のご報告をさせていただきます。
本学会は約4年スパンで開催された、アジア地域のみならず世界中の作業療法士が一堂に会する大変大規模な学術集会となっています。
今回は北海道札幌市にある札幌コンベンションセンターにて開催され、第58回日本作業療法学会と連続開催されたことから、大変な賑わいを見せておりました。
前回のAPOTCはコロナ渦中であったことから、当初フィリピンで開催の予定をオンライン開催に切り替えたという経緯があります。
このため、対面での開催は2015年9月のニュージーランド以来、実に9年ぶりとなります。
11月の札幌は大変寒く、会期の2日目には初雪が観測されました。当日の札幌は最低気温0.5℃、最高気温でも4.2℃と、あわや氷点下となるような寒さに、図らずも北海道の環境への造詣を深めることとなりました。
例によって、帰った翌日の群馬県は日中25度まで上昇しており、昨年の沖縄に引き続き30度程度の気温のギャップを感じる旅程となりました。
恐縮ながら今回も口述発表をさせて頂きました。(発表会場について撮影許可頂いております)
演題名は”The characteristics of driving attitude in elderly driers”であり、教習所で収集されたデータから、高齢運転者の方々の運転に対するattitude(姿勢・態度)の特徴を熟練運転者・初心運転者と比較する因子構造解析を試みた報告になります。
共同演者の先生方、座長の先生方をはじめ、多くの先生方に協力いただき大変感謝しております。
改めて、この場を借りて御礼申し上げます。
また、本年の学会テーマは「Empowering Collaborative Community: Sustainable and Evidence-Based Occupational Therapy (互いに支えあう地域づくり―持続可能で根拠に基づいた作業療法―)」でした。
作業療法の本質である、人々が住みなれた場所でその人らしく生活できることを目指して、どのように生活環境・社会を構築するか、というテーマだと解釈しています。
このテーマの実現には文化への理解や可能性の想像が欠かせないと考えます。
会期の終わり、Closing sessionにて、4年後のAPOTCが韓国にて開催されることが発表されました。
参加できるかどうかはまだまだ先の話ではありますが、開催が待ち遠しいばかりです。
ぜひ4年後もよろしくお願いします。
記事担当:大塚