群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

今更ですがBCAA

BCAAは、Branched ChainAmino Acidsの頭文字で、分子構造から分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸と呼ばれています。


具体的には必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことを言います。

 

ヒトの筋蛋白質中の必須アミノ酸BCAAの割合は約1/3です。従って、筋肉づくりに果たすBCAAの役割は大きいようです。


BCAA摂取の効果は、運動による筋蛋白質の分解を防ぐことです。


運動中には筋たんぱく質の分解が増えることが分かっていますが、運動直前にBCAAを摂ることで、血液と筋肉のBCAA濃度が増し、筋肉から遊離する必須アミノ酸量は減少します。


従って、摂ったBCAAを筋肉で分解することで、筋蛋白の分解が抑えられているようです。


BCAAの摂取は筋蛋白質の分解を抑える効果の他に、ロイシンが膵臓からのインスリン分泌を促進し、インスリンが筋蛋白質合成作用を増やすことが報告されています。


BCAAの効果としてもう一つ、中枢性疲労の軽減することがあります。

中枢性疲労の一つのメカニズムとして、脳内におけるトリプトファンからのセロトニン生成によるとも考えられています。血中から脳内にトリプトファンの輸送が促進されると中枢性疲労が高まると考えられています。


脳内にトリプトファンが輸送される場合には、脳血液関門を通過することが必要ですが、脳血液関門のトリプトファンの輸送体はBCAAの輸送体と共通であるため、このゲートを通過する際に競合します。


従って、血中のトリプトファン濃度に対するBCAA濃度が低下すると、脳内にトリプトファンの取り込みが増加して、中枢性疲労が促進されます。よって中枢性疲労の予防・回復にBCAAの摂取が有効であるようです。


イメージ 1

 これは、スクワットする前にBCAAを摂取すると、筋肉痛が低く抑えられたというグラフです。
 デキストリンという偽薬と比較していますが、筋肉痛も半分くらいに抑えられるようです(主観ですが・・)。

最後にBCAAで筋肉痛を抑えるために必要な事について列挙します。

①BCAAの摂取は、軽度〜中等度の筋肉痛に対して効果的である 

➁トレーニング日より一週間程度前から摂取を続ける

③摂取量の目安は1日に体重×200mg


こんなことも参考にしながら、筋肉痛の少ない運動を心がけてはいかがでしょうか。(痛みがない方が運動も格段に楽になります)