群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

「BCAA」とは


BCAAは、BranchedChain Amino Acidsのことで、分子構造から分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸と呼ばれ、具体的には必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことを言います。
 
ヒトの筋たんぱく質中の必須アミノ酸BCAAの割合は約35%ですが、運動中に分解する量もかなりあるようです。
 
BCAAを摂取することの効果の一つは、運動による筋たんぱく質の分解を防ぐことです。運動中には筋肉でのBCAAの分解が促進されることが分かっていますが、運動直前にBCAAを摂取することにより、血中と筋肉中のBCAA濃度が上昇し、筋肉から遊離する必須アミノ酸量は減少します。
 
BCAAの摂取による筋たんぱく質の分解抑制効果の他に、ロイシンは膵臓からのインスリン分泌を促進し、インスリンによる筋たんぱく質合成作用を増やすことが報告されています。
 
BCAAを摂取することの効果の二つ目は、中枢性疲労の軽減です。中枢性疲労の一つとして、脳内におけるトリプトファンからのセロトニン生成によるものがあると考えられています。つまり、血中から脳内にトリプトファンの輸送が促進されると中枢性疲労が高まると考えられているのです。脳内にトリプトファンが輸送される場合には、脳血液関門(blood-brain barrier)を通過しなければなりません。脳血液関門のトリプトファンの輸送体はBCAAの輸送体と共通であるため、このゲートを通過する際に競合します。
 
従って、血中のトリプトファン濃度に対するBCAA濃度が低下すると、脳内にトリプトファンの取り込みが増加して、中枢性疲労が促進されることから、中枢性疲労の予防・回復にたんぱく質BCAAを多く含む)の摂取が有効とされています。
 
運動によりBCAAの分解が高まるので、十分なBCAAの摂取は、中枢性疲労の予防もしくは回復に効果的である可能性が高く、実際に運動前のBCAA摂取は、運動中の主観的運動強度を軽減することが報告されています。

動画のように走るときだけでなく、疲れにくい体になるためにも大事な栄養素と言えそうです。