群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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高齢者の背骨の骨折と介護リスク

 脊椎の圧迫骨折で回復期に入院されている方が増えています。

 

 この疾患は高齢化に伴い骨粗鬆症をベースに起きる骨折で、概ね3ヶ月程度の治療期間を要しますが、背中の痛みが残ったり、中には日常生活動作ができなくなることもあります。

 

 骨折の直接的な原因は、骨粗鬆症に伴い、骨が弱くなっており、転倒や尻餅をつくことなどによりますが、痺れや麻痺などの神経症状が出ていない場合には、そのままコルセットなどで固定し、手術を行わないで加療することがあります。

 

 

 先日のJournal of Bone and Joint Surgery誌での群馬大学の報告では、圧迫骨折前に既に介護を必要としている患者さんは、介護を必要としていなかった人に比べて、圧迫骨折の後に介護度が増すリスクが約10倍高いということでした。

 

   脊椎圧迫骨折とは | 東京腰痛クリニック

 

 既に介護を必要としている人の方が、介助量も多く、転倒や骨折のリスクも高いと思いますが、筆者は、こういった患者さんの方が、より骨折の予防や、骨粗鬆症の治療などに、もっと積極的になるべきだとしています。

 

 骨粗鬆症の治療に関しては、結果を出すような治療に結びつきにくいと言われますが、それでもこつこつと(骨だけに?)骨密度を上げる運動や薬を摂取していきたいですね。

 

記事担当:部長さかもと