群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

セラピストに依存しすぎないこと

 「足を大きく上げて、背筋を伸ばして」、「体を起こして」、「いいですね。」、「よくできました。」、

褒める言葉は熱意も感じるし、わかりやすくて良いですね。

 

 しかし、ガイダンス仮説によれば、このようなフィードバックは習得開始の段階では正しい方向へ導くガイドになりますが、このフィードバックには依存性があるとされています。

 

 フィードバックが与えられない場合、パフォーマンスを維持できなくなるそうです。

 

また、頻繁にフィードバックを行うと、患者さんが運動の誤差を検出するための情報処理の機会を奪います。

 

 また、声かけは、運動遂行の際の同時フィードバックです。

 

 同時フィードバックや頻繁なフィードバックは、運動の初期段階や複雑な運動課題では有効ですが、ある程度期間の経った運動学習においては有害だそうです。

 

 セラピストは、その時に良くしたい気持ちが強く、過度なフィードバックになっていることがあります。

 

 丁寧な過ぎる教え方は、運動学習を阻害している可能性があります。フィードバックの頻度はリハビリを進めるに従って減らしていく必要があるでしょう。

 

 また、「足を大きく上げて、爪先上げて、背筋伸ばして」という、歩行時の身体部位を示した教示があります。

教示における注意の焦点化として、自身の身体運動に注意を向ける“内的注意の焦点化”と、環境等の身体外部への効果へ注意を向ける“外的注意の焦点化”があります。

 

 外的注意の利用は内的注意の利用と比べ、運動パフォーマンスの改善に有効で、保持効果も良く、運動学習に有益であるという報告があります。

 

 注意の焦点化に関しては、「歩幅を大きく」とか「踵から踏んで」とか「天井から吊られているつもりで」等の外的注意の焦点化を利用した声かけが良いようです。


イメージ 1
絵:OTナガミネ
記事担当:部長さかもと