リハビリテーション実績指数は、数年前に回復期リハ病棟に入棟した結果、発生する効果・成果の一部を表しています。
これ以外の成果指標にも在宅復帰率や重症者受入率、さらには重症者回復率などがありますが、今回はこの実績指数を話題にします。
この指数にはFIMを用いるので、その簡単な説明から入ります。
FIMの詳細については、このブログにも何回か書いていますので、このページ内の検索をご利用ください。
FIMは下の図で表されるように、日常生活自立度を点数で表し、18~126点で数値化します。この内、認知項目35点分を引いて、運動項目のみ13点~91点で日常生活活動の自立度を表現します。
このFIM運動項目の入退院時における利得(退院時FIMM-入院時FIMM)を対象者全員分を足し合わせて、分子とします。
分母は回復期リハ病棟に入院していた日数を、患者さん毎に設定されている上限日数で除し、これをすべての患者さんで合計します。
これが実績指数と言われるものです。
これをできる限り簡潔に表現すると、早くADLを改善して、できるだけ早く自宅退院できると、より高い実績指数が得られるという仕組み、ということです。
これを使って以下に示します。
月毎の実績指数をグラフにしました。(これは通常お示しする6ヶ月ではなく、月別です)
当院のように3つの回復期リハ病棟を持つ病院では、3つの病棟すべてでの結果を示す必要があります(この結果は3つ合わせたものです)。
月毎の大きな変動はありませんが、それでも月毎の結果はかなりばらついています。
この結果、6ヶ月実績でも基準を大きく上回ることができています。
6ヶ月の指数で表すと、そんなに大きな変動はありませんが、このように月毎、病棟毎などでデータをとると、かなりバラツキがあります。
先月は感染対策で大きな制限を受けたところがありますので、それも含まれた結果だと思います。
月別では低めに推移している月もありますが、届出する直近6ヶ月毎で計算すると、以下のようになりました。
診療報酬上は3ヶ月毎に実績指数を報告する義務がありますが、院内では毎月6ヶ月間の実績指数を報告しています。これが、上のグラフです。
昨年中盤以降、50弱で推移してきた数値も、今年は50前後で落ち着いています。
回復期リハ病棟入院料1の基準、リハビリテーション実績指数が40以上となっていますので、これを上回る数値を継続しています。
他の指標についても機会を設けてご紹介させていただきます。
この結果を出し続けることで、単位時間あたりの患者さんのADLを高めていることになりますので、継続したいと思います。
みなさま、一緒にリハビリよろしくお願いします。
記事担当:部長さかもと