群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

THA、TKAの術後

股関節・膝関節置換術患者の回復期リハ病棟への転院が必要になる可能性
 
2003年、メルボルン公立病院(オーストラリア)からの報告です1)
 
人工関節置換術後の患者さんは以下のRAPTを実施することをお勧めします。
 
自宅に退院するか回復期リハ病棟へ転院するかの判断は、術後の経過が同じでないにも関わらず、術後早期に決めることを求められます。転帰先の判断をする上で、妥当性と信頼性を持ち、退院先を予測できれば、患者・病院双方の援助となります。
このような目的で下記のRAPTを作成したとしています。
 
Risk Assessment and Prediction Tool (RAPT)日本語版は長岡ら2 によります。

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点数の合計点の解釈は以下の通りです。


6点未満は回復期リハへ
6~9点は回復期リハを検討
9点超えは自宅復帰
とのこと
 
 6~9点の群では38%が回復期リハを経験したとのことです。


海外では杖歩行自立に至れば退院というところが多いそうですが、いろいろな資料を調べると術後1年間はADLや家事の困難さを伴うという知見がほとんどですので、歩行ができるようになったことだけで満足するのではなく、歩き方(歩容)にも気を遣って、人工関節が長持ちする歩き方を身につけましょう。
 
 日本の報告では在院日数に影響はなかったようですが、歩行自立までの期間に影響があった2)という報告があります。

イメージ 2

 RAPTの低得点者は歩けるようになるまでの期間も少し長いようです。
 
1)Leonie B.Oldmeadow, M.Clin Ed, Grad Dip Physio, Helen McBurney, PhD,B App Sc (Physio),Valma J. Robertson, PhD, B App Sc (Physio). Predicting Risk of ExtendedInpatient Rehabilitation After Hip or Knee Arthroplasty. The journal ofArthroplasty Voi.18 No.6 2003.
2)長岡望、新田收:人工関節置換術後の在院日数延長を予測するRisk Assessment and Prediction Tool (RAPT)の妥当性の検証、理学療法―臨床・研究・教育2357-61,2016