先日、とあるワークショップに参加しました。
テーマは「人生の最期の食事」についてでした。
自分や自分の家族だったら、何を食べたいか、どのようにしたいかを考える良い機会となりました。
また、その時に、重度の嚥下障害や意識障害があった場合の話もあり、どう介入すれば良いかを学ぶ機会となりました。
『美味しい食事』とは、『どこ』で、『誰』と、『どんな雰囲気』で食べたいものでしょうか?
重度の嚥下障害がある場合には、簡単には食べられないかもしれません。
しかし、工夫をすることはできます。
講師の言語聴覚士さんがご紹介してくださった事例ですが、終末期の患者様が病前大好きだった「妻手作りの餃子」を、食べていただいたとのことです。奥様にペースト状のタネを持参していただき、それを少しのお湯と醤油で溶いて食べていただいたのだとか。
他にも、チョコレート風味のムースを食べてもらう、ご家族と一緒に病室で音楽をかけながらコーヒーを楽しむ、ウナギの蒲焼きや中華など好きな料理のタレをお粥に混ぜて食べてもらう(家族に食べさせてもらう)など、できることは様々です。
本人が食べたい気持ちや、家族がしてあげたいと思う気持ちを、少しでも形にできれば、皆の後悔を少なくすることにも繋がるかと思います。
食事にならなくても、味を楽しむだけでも満足感は得られるかもしれません。
どうしたら誤嚥せずに食べることを楽しめるか・・ということと、今後も真摯に向き合っていきたいと感じました。
記事担当部署:ST室