群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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お酒に含まれるアルコールをグラムで表します

 みなさんこんにちは、理学療法士の青栁です。

 前回はゲーム障害の話をしましたね。

 今回はみんな大好き?お酒の話をしようと思います。

 

 

 

 昨年10月に、厚労省にて飲酒ガイドライン検討委員会という会議が開かれました。国がお酒について調べてくれて、飲酒量の目安だったりお酒が持つ危険性をまとめてくれる会議です。今年11月に第5回が行われました。まだ作成段階ではありますが、かなりまとまってきているように感じましたので、内容を一部紹介しようと思います。

 

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 具体的に1日にどれくらい飲んで良いの?って話ですが、その前に「純アルコール量」という単語を説明しなければなりません。アルコールの単位は基本的に%のイメージだと思いますが、純アルコール量はグラム(g)で数えます。身体に何グラムのアルコールが入っているか具体的に計算してみようという考え方ですね。その純アルコール量の計算式がガイドラインの中に説明されていました。

 

「純アルコール量=お酒の量×アルコール度数×0.8」

 

 これが純アルコール量の計算式です。計算式を身体が受け付けない方もいると思うので、例えながら説明しようと思います。500mlの缶ビール(5%)を例にすると、

 

500(ml)×0.05(%)×0.8=20(g)

 

と、なります。従って純アルコール量は20gということがわかります。0.8という数字はアルコールの比重からきていますが、気にしなくても大丈夫です。

 この「純アルコール量」を元に疾患毎の摂取量の目安を委員会で作成していました。

 

※飲酒量の数値は、それ以上の飲酒をすると発症等のリスクが上がると考えられるもの。0g<大 は少しでも飲酒をするとリスクが上がるもの。関連なしは飲酒量とは関連が無いと考えられるもの。*は飲酒量と負の関連傾向があり研究中のもの。

 

 

 

 ガイドライン(案)から表とその補足を引用してきました。まだ作成段階なので、今後表の欠損している部分が埋まってくるのかもしれません。

 こうしてみると、500mlの缶ビール(5%)では純アルコール量は20gなので、脳出血のリスクが上がる前に週7本まで飲める計算になりますね。単純計算もいいところですが思ったより飲める印象です。でも週7本までだからと1日4本飲んだりすると、当然発症のリスクは上がるみたいです。

 

 

 

 今回はアルコールの量をグラムで表す純アルコール量をご紹介しました。度数の強いお酒をしょっちゅう飲んでいれば、病気にかかるリスクが上がる事はみなさん承知の上だと思います。具体的な数字を知る事でみなさんの健康に繋がればと思い紹介させていただきました。また、今回はお酒のガイドラインでしたが世の中には様々な種類のガイドラインがあります。信頼性の高いものは各省庁だったり学会が発表しているものがほとんどですが、調べ物をしたいときはそのガイドラインがあるか検索してみるといいかもしれません。

 

 

 

飲酒ガイドライン作成検討委員会

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai_442921_00002.html

 

 

 

                           記事担当:PTあおやぎ