群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

タンパク質の摂り方

 タンパク質を取りましょう。いろいろなところで言われています。プロテイン(=タンパク質)が含まれた食品も増えてきていますが、心がけている人はまだまだ少ないように思います。昨日行われた研修会で改善のヒントをいただきましたので、ご紹介します。

 

 日本人のタンパク摂取量が不足していることは、最近とくに言われるようになってきました。サルコペニアやフレイルといった状況に陥らないように考えていきたい事ですね。

 

 若年者でも下のグラフのような感じですから、高齢になって急に改善する事はほとんどないと考えても良いでしょう。

 

        

 

 さらに食事を3食でとらえると、偏りがみえてきます。

 

64歳までの女性のグラフですが、他の世代も似ています

 

 20~25gがタンパク質摂取量が十分な範囲ですが、夕食しか満たせていないという状況です。一日の総摂取量で満たせば良さそうなものですが、そうとも言えないようです。

 

    

 

 これは若者を対象に、3食のたんぱく質摂取配分と筋肉量との関係を調べた研究です。3食の食事すべてで、たんぱく質摂取の基準量を達成していた群では、筋肉量(除脂肪量)が有意に高くなっています。

 同じく若者を対象にした研究で、朝食を抜いている群は、筋肉量が少ないことも確認しているようです。

 

 例えば朝抜いたりする欠食は、血糖値が上がりにくかったりして脳に悪影響を及ぼしそうですが、一食でもタンパク質が不足していると、タンパク質の合成(同化)が抑えられてしまうということです。

 

 ましてや、食習慣ですから長期的にもそんなに大きく変化するものではなさそうです。つまりは、自覚して変えようとしなければ変わらないということです。

 

 さあ、朝と昼の蛋白摂取が不足していることがわかりました。朝からステーキなんて食べられるわけがないかもしれませんが、下の図を参考に、一品足してはいかがでしょうか。朝に納豆やゆでたまご、目玉焼きなど追加してみるとか、牛乳やヨーグルトを足すとか、ツナ缶(まぐろ!)や味噌(大豆)を利用するとかいろいろできそうです。一食20g以上を目安にしたいものです。

 

 

                           記事担当:部長さかもと