群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

みなさん 良いお年を!!

突然ですが年末年始には、窒息が多いと言うことをご存じですか?

餅での窒息は餅を食べる機会が多い1月に発生しており、特に正月三が日に多いそうです。

みなさんで楽しい新年を迎えるため、餅による窒息事故を防止しましょう!!

 

高齢になるほど高まる窒息のリスク

高齢になると、口内や喉の機能等に変化が生じ、窒息のリスクが高くなっていきます。

 ☑ 歯の機能が衰え、噛む力も弱くなる(奥歯がなくなったり入れ歯になったりすることで、顎を安定さ せる力が低下し、そしゃく力や飲み込む力が低下します)

☑ 唾液の量が少なくなる(そしゃく力の低下だけでなく、唾液の分泌自体も少なくなるた め、食べた物がスムーズに飲み込みにくくなります)

 ☑ 飲み込む力が弱くなる (口内の感覚、舌の圧力等の低下により、食べ物を飲み込んでも、喉に残る分が生じやすくなります。喉に食べ物が残ったまま息を吸い込むと、食べ物が気道に詰まることもあります)

 ☑ 咳などで押し返す力が弱くなる (万が一、喉に食べ物が詰まったときに、咳などで押し出しにくくなります)

 

気を付けているはずの餅で窒息の多い理由

餅の特性にあります!!餅は、温度が下がるにしたがって硬さが増す性質があるので、お椀の中 では柔らかそうに見える餅も、口の中に入れて喉を通るときには温度が下 がり硬くなっています。さらに、餅は温度が下がるほどくっつきやすさ(付着性)も増すので、口の中の温度では、餅同士がくっつきやすくなり、また粘膜にも貼り付きやすくなるという性質があります。

 

餅を食べる時の注意点

お正月に食べる雑煮等の餅は、久しぶりに食べる場合が多く、食べ慣れていないので注意が必要です。以下の点に注意し餅による窒息事故を防ぎましょう。

 ☑ 餅は、小さく切り、食べやすい大きさにしてください。   

☑ お茶や汁物などを飲み、喉を潤してから食べましょう。    

(ただし、よく噛まないうちにお茶などで流し込むのは危険です。)

☑ 一口の量は無理なく食べられる量にしましょう。       

☑ ゆっくりとよく噛んでから飲み込むようにしましょう。    

☑ 高齢者が餅を食べる際は、周りの方も食事の様子に注意を払い、見守りましょう。

              

                             記事担当部署:ST室