リハビリスタッフ向けのオンラインセミナーサービスがあります。当院でも最近は対面研修が難しくなったので、オンライン研修を採用しており、先日参加することができました。
私は、誤嚥性肺炎についての講義を視聴しました。
よく言われるように、高齢者にとって肺炎は身近な病気です。
しかし、時には重症化し死に至ることもあり、注意が必要です。
今回は肺炎の中でも、飲み込む力が弱くなり、食べ物や唾液が誤って肺に入って炎症を起こす「誤嚥性肺炎」の危険性を発見するための、簡単な方法をご紹介します。
誤嚥性肺炎の予防で大切なのは、
①「口の中の環境」 ②「呼吸の力」 ③「喉の筋力」です。
これらが悪くなると、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
①口の中の環境
口の中が乾燥していたり、汚れていたりすると、肺炎のリスクが高まります。
また、口が乾燥すると口臭が強くなります。意外に、「口臭」は重要なサインです。
「おじいちゃん最近口が臭いね」と孫に言われたら気をつけて下さい。
こまめに歯磨きや舌磨きをして口の汚れを取る、鼻呼吸を心掛けるなど、口が乾燥しないように気をつけるとよいと思います。
②呼吸の力
呼吸の力が弱ると、気管に誤って食べ物が入ったときに、咳をして出す力が弱くなります。
呼吸の力をテストするためには、口元から40㎝くらいのところに手のひらを出し、ハーッと息を吐いてもらいます。はっきりと息を感じられなかったら、要注意です。
風車や巻笛(100円ショップで売っています)を吹いて呼吸の力を高めたり、家族や近所の方と沢山お話ししたりをするようにし、呼吸の力が弱らないように気をつけましょう。
③喉の筋力
年齢を重ねると、しだいに喉の筋力がおとろえ、喉仏の位置が下がってきます。そうすると、飲み込む時に気管を閉鎖する力が弱くなり、誤嚥をしやすくなってしまいます。
喉の筋力を鍛えるには、こちらの「シャキア訓練」が有効です。
仰向けに寝て、つま先を見るように首を持ち上げます。
かなりきついですが、30秒キープを3回、1日3セットを目標に頑張って下さい。
記事担当:ST登丸