私たちの体は光や色に対して筋肉が反応するようにできています。
この筋肉の変化を「トーナス変化」と呼び、光線を当てた筋肉が収縮(縮む)、弛緩(緩む)と変化することを数値化したものを「ライト・トーナス値」といいます。
これは数値が小さいほど筋肉が弛緩していてリラックス状態に、高くなるほど興奮状態を表します。
イメージとしてはこの図のような感じです。
これをみるとベージュが通常と同じで一番リラックスしている状態ということになります。
ライト・トーナス値を参考にした環境のイメージとしては学校の教室や旅館。
学校の教室の中をイメージしてみると緑の黒板と木の机と椅子。
旅館のお部屋をイメージすると入ってすぐ見えるものは畳みの和室や木のテーブルと椅子。
ライト・トーナス値を参考にすると木の茶色や畳のベージュは筋肉がリラックスした状態になる配色になっています。
少し余談ですが、黒板の色はなぜ緑色なのか?
こんなこと考えたことないし、だからこそとても興味が湧きました。
黒板は海外から輸入されて日本で普及したものです。輸入された時の名前は英語のままで「ブラックボード」。それがそのまま日本語に訳されて「黒板」。昔の黒板は墨汁や漆で色が塗られていて本当に黒だったようです。しかし、黒は目に悪く長時間見ているのに向かなかったため、目に優しく疲れにくい色であり、鎮静作用やストレスの減少作用がある緑になったそうです。
教室なんて緑の黒板があって机と椅子があることが当たり前だと思っていましたが、まさかそんな配慮があったなんて。こう考えるとリラックスする場所なのか、奮い立たせる場所なのかで環境調整はとても大切なのですね。
また、「ライト・トーナス」を上手く活用することで自分が落ち着いた気分の方がパフォーマンスを発揮できるのか、それとも少し興奮状態の方がいいのか、見極めることもできそうです。
色つながりで次回は私が好きな青色についてブログを書かせていただきたいと思います。
記事担当:PT田沼