内容が複雑なので、タイトルですべてをお伝えすることは辞めました。
理学療法士は、患者さんが入院されて、リハビリが処方されると、評価を実施します。この評価結果に基づき、治療プログラムや、ゴール設定を行います。
脳卒中で、当院に入院して最初の評価時に、下肢の麻痺が重く、装具を使う必要があることが予想される患者さん(麻痺が重度な方)に、入院時から装具、杖を使って、または使わずに歩行練習を行った場合、どの程度退院時の歩行自立度に影響があるのかを調査しました。
ここで対象にした患者さんは、全員が入院時に装具を付けないと歩行練習ができない、比較的重度な麻痺が残っている患者さんです。
これは以前発表した2020年度に退院した脳卒中患者をまとめたデータです。
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入院当初から杖、装具による歩行練習をしているか、またはしていないかを調査しました。
入院してすぐ積極的に歩行練習を行っているのであれば、評価表にも何らかの記載があると思いますが、あるのが右の棒、ないのが左の棒です。
入院早期に歩行練習を行って、その方法を記載した”記載あり”グループは、退院時に全体の4割を超える方が、歩行自立していました。
これに対し、実施していないので記載しなかったのか、実施したけど記載しなかったのかはわかりませんが、”記載なし”グループでは、全体の1割強と、記載の有無によって歩行自立割合が大きく異なる事がわかりました(P=0.0147)。
ここから考えられることは、入院早期から装具を試し、歩行練習を始めておくと、退院までの歩行自立割合が多くなる可能性があるということです。
あたりまえかもしれませんが、練習は大事です。最初から関わるのか、最初から諦める?(できない場合もあります)のかで、これだけ差が出ています。
歩くチャレンジは少しづつ行っていきたいものですね。
わかりにくい文章で失礼致しました。
記事担当:部長さかもと