昨日の続きです。
脳卒中地域連携パスで情報を送られた患者さんが、2段目の病院でどうなっているかの結果を示します。
脳卒中で急性期の状態を脱した方が、回復期入棟時は83%の患者さんが歩く事ができませんでした。というのは昨日示しました。
その方がどうなったのか。これが今日のテーマです。
先に結果のグラフを示します。
当院のような2段目の病院に入院した脳卒中患者さんが、退院時に歩行自立度がどうなったのかということを示しています。
入院時、端座位(足を下ろして座った姿勢。椅子に座ったときの状態。)が一人でできた方は、退院時には8割が歩行自立しています。杖・装具の使用は問いません。
しかし、当院のような2段目の病院は、回復期リハ病棟だけではなく、療養病棟や地域包括ケア病棟なども含んでいます。
従って、リハビリの提供量についても各病院でバラバラで、時間も運動量も環境も異なっています。
それでも8割の患者さんが歩行自立まで至っています。
従って、連携病院に入院した患者さんが、端座位をとっていられる場合、連携病院のリハビリとしては、最終的には歩行自立を目指すべきです。
残りの2割にしても、ほとんどが見ていれば歩ける所まで到達しており、介助が必要な方は5%にとどまっています。
さらに、入院時見ていないと座っていられない患者さんでは、退院時には1/3が歩行自立に至りました。
座位バランスが悪くなっている場合には、歩行自立度にも影響を及ぼす可能性が高いと言えます。
こういうみかたで見ると、脳卒中後のリハビリでは、座位・立位・歩行それぞれに多くの練習が必要と言えます。
記事担当:リハ部長 さかもと