長下肢装具って、こういうものですが、
麻痺が比較的重い場合に、立つ・歩く際、膝や足首を支えてもらうためのものです。
脳卒中患者さん120名あまりのうち、
当院入院時にこの装具(もしくはこれに近い装具)を使って歩行練習をした方は、全体の1/4でした。
これを使って歩行練習を行った患者さんは、凄く麻痺が重いように感じますが、退院時には42%が歩行自立に至っていました。
また、29%が見守りで歩けるようになっており、
さらに残り29%が歩行に介助が必要な状態でした。
入院時に長く大きな装具を使っている比較的重度と思われる脳卒中患者さんも、71%が近くで見ていれば歩行できるレベルまで回復することができました。
長いこと経験年数を持つセラピストでも、
どの位歩けるようになるか、たまたまあてても意味がありません。
根拠を以て目標設定し、長下肢装具を積極的に使いながら、歩行自立を目指しましょう。
入院時に長下肢装具を利用していた方の7割が、見守りでも歩けるようになっているというのは、自分の感覚よりも多くが歩けていると感じます。
やはりデータはしっかり活用して、確認しておくことが必要なようです。
記事:さかもと