群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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非利き手での片手調理練習 (おみそ汁 共闘編)

 片手で調理をするときに最も大きな課題となるのが、食材や調理器具をどうやって固定するかということです。

 一般的には「くぎ付きまな板」という食材を固定できるまな板を使用することが多いです。しかし、ご家庭でこのまな板を日常的に洗うことを考えると、指を切ってしまうなどのリスクもあり心配です。

 

そこで今回は、家にあるものを利用して

・タオルや布巾を敷いてその上で切る

 ・包丁を持っている親指で食材を押さえて切る

 これらの方法で、患者さんと共に食材のカットや皮むきに挑戦させていただいたのでご紹介いたします。

 

 まずジャガイモです。転がりにくい面を下にして親指で押さえて切ることで、布巾を使用しなくてもボチボチの安定感が得られカットできました。

 

         

 

 次に玉ネギですが、サクサクッと実演しながら、「まな板の上に布巾を敷いて切ると、簡単にできますよ~」とドヤ顔全開で言い放つはずでしたが、いざ玉ネギを切ろうとすると、まわる、玉ネギがまわる。

 アレッ!? できない、ぜんぜん固定できない…。軽やかに空転する玉ねぎとはうらはらに重い空気がただよいます。

 これは最初に茎と根から切ろうとしたことが失敗の要因でした。

 写真のように中指で押さえて何とかカットできたものの、このやり方は全くおススメできません。

 本来であれば、イラストのように真ん中から縦半分に切る方法が転がりにくく切りやすいです。

 また、今回は、薄い布巾を使用してしまいましたが、後日厚手のタオルで再チャレンジしたところ、より安定して切ることができました。

 

         

 

 続いて味噌をとく作業です。今回はいったんコップに味噌を入れてお湯でとく方法で行いました。

 また、具材を煮込む際は、コンロに鍋を置いておきカップで水を入れました。

 

         

 なにはともあれ患者さんと共同で調理したお味噌汁が無事に完成しました!!

 

              

まとめ

 今回は特別な調理器具は使わずに、家にあるものという縛りで片手調理を行いましたが、一番重要なことは安全に無理せず楽にできる方法を工夫することだと思います。

 なので、レンジでチンしてから皮を剥く方法や便利な調理器具の使用も検討し、患者さんにあった調理方法をベストミックスできるように、共に考え支援していければと思います。

 

                            記事担当:OTおがわ