群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

動機付け

暑くてリハビリのやる気も出ないと言う方も多いと思いますが、

みなさんいかがお過ごしでしょうか。

 

今日は意欲向上の工夫についてお話ししたいと思います。

 

回復期リハ病棟では、長い入院・リハビリ生活で不安を抱える方も多いと思います。また、多くの方が大部屋で集団生活になるため、ストレスを抱える方も多いと思います。

 

そんな回復期リハ病棟で患者さんの意欲を支える工夫について、いくつか記したいと思います。やりたくない、辛いリハビリでは長続きしません。ある程度の期間続けられる動機付けは大事だと思います。

 

1.気持ちを柔らげる

<アプローチ例>

ティータイム(リハビリの間にお茶と音楽で憩いのひとときを)

・家族、来訪者のリハビリ見学・参加に制限をしない

(現在はコロナ禍で実施できていません)

・屋外歩行時に散歩という要素を持たせる

 

2. コミュニケーションを深める

<アプローチ例>

・明るく穏やかに声がけをし、話すときはゆっくり明瞭に

・患者さんに「教えていただく」というスタンスを活用する

・「よかった」「出来たよ」を探す(以前よりよくなっている部分を見つけて褒める)

 

3.食事を楽しむ

<アプローチ例>

・食事時のテーブル、座席を固定(同じ患者さんとのコミュニケーションを促進)

(これもコロナ禍であまり勧められません)

・食形態が上がったことを患者さんと共に喜ぶ

・イベント食(季節感を持たせる)

 

4.からだを動かす

<アプローチ例>

1日のスケジュール管理を患者さんにしていただいている

・自主訓練の取り組みを支援する

・ストレッチ指導

 

5.役立つ情報を提示する

<アプローチ例>

・リハビリに関する院内誌や小冊子を発行

・地域開催の研修会への参加を促す

・自主トレメニューをお渡し

・日々のリハビリの際、その活動の意義を説明する

 

6.設備・備品の工夫

<アプローチ例>

・ベッド周辺の表示をスタッフ目線ではなく患者さんの目線で記す

・入口に目印マーク

・着慣れた服を使う

 

当院で行っていることもありますが、コロナ禍で出来ていないこともあります。

 

私の経験上(ほんとに少ない経験の中)では、リハビリ意欲が高い人程、能力の向上も早いと感じる事が多いです。そのため、モチベーションの高い方には、「自主練習を教えて欲しい」と言われることが多いので資料をお渡ししたり、逆にモチベーションの低い方には、まずは傾聴し信頼関係を築くことを意識しています。

 

短くはない入院期間、ずっとモチベーションを保つ事は難しい事だと思います。

たまには休憩し、息抜きしながら、患者さんが充実したリハビリ生活が送れるよう、支援したいと思います。

 

                              記事担当:PT田沼