暑くてリハビリのやる気も出ないと言う方も多いと思いますが、
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今日は意欲向上の工夫についてお話ししたいと思います。
回復期リハ病棟では、長い入院・リハビリ生活で不安を抱える方も多いと思います。また、多くの方が大部屋で集団生活になるため、ストレスを抱える方も多いと思います。
そんな回復期リハ病棟で患者さんの意欲を支える工夫について、いくつか記したいと思います。やりたくない、辛いリハビリでは長続きしません。ある程度の期間続けられる動機付けは大事だと思います。
1.気持ちを柔らげる
<アプローチ例>
・ティータイム(リハビリの間にお茶と音楽で憩いのひとときを)
・家族、来訪者のリハビリ見学・参加に制限をしない
(現在はコロナ禍で実施できていません)
・屋外歩行時に散歩という要素を持たせる
2. コミュニケーションを深める
<アプローチ例>
・明るく穏やかに声がけをし、話すときはゆっくり明瞭に
・患者さんに「教えていただく」というスタンスを活用する
・「よかった」「出来たよ」を探す(以前よりよくなっている部分を見つけて褒める)
3.食事を楽しむ
<アプローチ例>
・食事時のテーブル、座席を固定(同じ患者さんとのコミュニケーションを促進)
(これもコロナ禍であまり勧められません)
・食形態が上がったことを患者さんと共に喜ぶ
・イベント食(季節感を持たせる)
4.からだを動かす
<アプローチ例>
・1日のスケジュール管理を患者さんにしていただいている
・自主訓練の取り組みを支援する
・ストレッチ指導
5.役立つ情報を提示する
<アプローチ例>
・リハビリに関する院内誌や小冊子を発行
・地域開催の研修会への参加を促す
・自主トレメニューをお渡し
・日々のリハビリの際、その活動の意義を説明する
6.設備・備品の工夫
<アプローチ例>
・ベッド周辺の表示をスタッフ目線ではなく患者さんの目線で記す
・入口に目印マーク
・着慣れた服を使う
当院で行っていることもありますが、コロナ禍で出来ていないこともあります。
私の経験上(ほんとに少ない経験の中)では、リハビリ意欲が高い人程、能力の向上も早いと感じる事が多いです。そのため、モチベーションの高い方には、「自主練習を教えて欲しい」と言われることが多いので資料をお渡ししたり、逆にモチベーションの低い方には、まずは傾聴し信頼関係を築くことを意識しています。
短くはない入院期間、ずっとモチベーションを保つ事は難しい事だと思います。
たまには休憩し、息抜きしながら、患者さんが充実したリハビリ生活が送れるよう、支援したいと思います。
記事担当:PT田沼