コロナも拡大する一方で、落ち着く気配がありませんが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今日は筋肉痛についてです。
患者さんのリハビリの際に、よく耳にする言葉。
それは「昨日頑張り過ぎちゃって今日は筋肉痛でね…」
腕が痛い、足が痛い、はたまた全身が痛い。そんなことをおっしゃる患者さんがたくさんいます。
「痛いからマイルドなリハビリにして欲しい」とおっしゃる方もいらっしゃれば、「痛いけどガツガツやって欲しい」とおっしゃる患者さんもたくさんいます。
私の数少ない経験上、向上心やモチベーションの高い患者さん程、後者の方が多い印象です。
では、筋肉痛に対してどのようなアプローチをしたら良いのでしょうか。
ベテランのリハビリ職の方や趣味で筋トレをしている方からしたら物足りない内容だと思いますが、そこは目を瞑っていただけたら幸いです。
まず、筋肉痛とは運動に伴って起こる筋肉の痛みです。 一般的には、運動が終わった数時間後から翌日~翌々日というように、時間を置いて起こる「遅発性筋痛」が、「筋肉痛」と呼ばれています。不慣れな運動や激しい運動により傷ついた「筋繊維」が、回復過程で炎症を起こしている状態で痛みを感じます。恐らく「筋肉痛を経験したことはないよ」という方はいないと思うので、みなさんこの説明で納得されると思います。
そこで、筋肉痛にも関連する「超回復」について説明します。
筋肉量を増加させるには、筋肉の破壊と修復を繰り返さなければなりません。筋力トレーニングを行うことによって筋肉は破壊され、それから「24~48時間」かけて徐々に修復されます。トレーニング後は筋肉が破壊されてしまうので、トレーニング前よりも筋肉の総量 は減少しますが、適切な時間休息を与えることで修復され、さらには超回復が起きて、一度減少してしまったはずの筋肉がトレーニング前よりも大きな筋肉になるのです。
超回復が起こる前(筋肉の修復を待たず)に次のトレーニングを行ってしまうと筋肉の破壊だけを繰り返していることになるので、筋力トレーニングを続けているにも関わらず、期待通りの成果を出すのが難しくなってしまいます。
つまり、超回復が起こるのを待ってから(適切な休息時間をとってから)次のトレーニングを行う方法が、筋肉を増加させるには理想的といえるそうです。
しかし、休息を取りすぎると、せっかく超回復によって一度増えた筋肉が元に戻りますので、注意が必要です。
早く良くなりたいから頑張りすぎてしまう気持ちも分かりますが、効率良く筋肉をつけるには程よい休息が大切です。
頑張りすぎて体調を崩さないように休んでくださいと言うこともありますので、ご容赦ください。
記事担当:PT田沼