群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

自宅で生活することを大事にしたい

 家族カンファレンスでは、患者さんの動画を撮影して、ご家族に現状の報告をしていますが、タブレットの使用頻度が劇的に延びています。

f:id:sawatarispa:20211021153250p:plain タブレットの使用については、院内LANで予約を取ってから行う事になっていますが、同じ時間帯に使いたいという要望が増えてきました。

 

 タブレットは一つだけで運用していますので、撮影する時間、動画を流しながら説明する時間、ともに予定を押さえておく必要がありますので、混雑しています。

 

 時々、ダブルブッキングまで起きているようですが、できる限り台数は増やさず対応します。

 

 動画も写真も大切な個人情報ですので、説明後は速やかに消去させていただいておりますが、台数が増えると管理が煩雑になる可能性があるので、慎重に対応を考えて行きます。動画に対象の患者さんだけが撮影できれば良いのですが、他の患者さんやスタッフも写ってしまいますので、動画をお渡しすることはできません。

 

 

 先日、あるセラピストが、「最近は重症でも、一度は自宅に帰る患者さんが増えたように思います。」と言っていました。

 

 施設入所すると、面会禁止が継続されるので、ご家族も積極的に施設入所を考えられないのかもしれない。長期間の面会禁止は患者さんも家族にも負担が大きい。できる限り自宅にという発想は、医療者も家族も共通の思いなんだろうな。

 これは私の仮説です。

 

 そこで、在宅復帰率を調べてみました。

 各年度、4~9月の比較です。

 

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 微妙に見えますが、結構延びています。統計的に有意な差は出ませんでしたが、昨年に比べ在宅復帰率は上がっています。

 

 これは自宅に帰っている方が増えているということか?と色めき立ちましたが、在宅の基準は自宅だけを意味しないので、自宅復帰だけに絞って調査し直しました。

 

 急性期病院への転院などを抜いて算出した結果です。

 

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 あれ?見事なまでのフラット。年度間の差は1.5%以内でした。

 

 重症者別を調査できていないので、重症者の自宅復帰が・・・という話の検証はできていませんが、引き続き調べてみたいと思います。

 

 でもこれ、よく考えると凄いことなのかもしれません。コロナ禍で院内での家族指導ができなくなったり、患者さんの様子や自立度をご家族の目で確認しにくくなっていますが、自宅に帰る患者さんの割合は変化なし。

 

 患者さんのがんばりと、家族のご理解と、スタッフのチャレンジに敬意を表したいと思います。

 

                          記事担当:リハ部長さかもと