毎日蒸し暑い日が続きますね。気付くと、もう7月…。1年の半分が過ぎてしまいました。毎年7月になると、「何にもしないで半年終わった…」と反省。毎年同じ事を思って、成長無いなー、と。
そんなことを思いながら、ブログの内容探しをしていたところ、「ピクトグラム」という言葉が目に入りました。個人的に幾何学的な絵が好きで、何となく興味を引かれたこともあり、今回は簡単にですが、「ピクトグラム」についてお話ししたいと思います。
何となく聞き覚えがありませんか?「ピクトグラム」という言葉。2年前になりますが、東京オリンピックの開会式の時に、5分間という短時間の中で披露された50競技のパフォーマンス。東京オリンピックで実施された競技の図形を表現したパフォーマンスで、「ピクトグラム・シークエンス」として話題になったかと思います。(東京パラリンピックでも、23競技のピクトグラムがありました)
では、「ピクトグラム」とは、ということですが…。
どんな人でも使いやすい・見やすい・利用しやすいデザイン(建築・製品・情報等)を「ユニバーサルデザイン」といいますが、その中の、誰もが分かりやすいように表現されている「図」「絵文字」を、「ピクトグラム」というそうです。
ピクトグラムの元祖は、1920年代にオットー・ノイラートとゲルン・アルンツが、Isotypeという、文字が読めない人達のためのツールとして作成された図といわれているそうです。(細かい歴史は割愛します)
その「ピクトグラム」が世界的に知られるようになったきっかけは、1964年の東京オリンピックだそうです。言葉の壁を越えて来場者や参加者に案内表示や競技種目を図で示し、情報を伝える手段として使われました。今でも残っているのが、世界共通になっている男女別トイレのロゴです。
現在国内では、「標準案内用図記号」として125項目が策定されていて、そのうち104項目がJIS化されています。例えば、喫煙所・携帯電話使用禁止・非常口 などのマークがそれにあたります。
ネットでこの125項目を調べると、日常生活の中で当然のように目にしている図ばかりです。その図を情報として利用し、自分の生活場面で使っているのがよく分かります。
また、東京オリンピックのピクトグラムのように、行事・場所等にあわせたオリジナルのピクトグラムを使用する事もあります。
患者様さんの訓練場面でも、難聴や失語等の見られる方に、トイレや行き先を伝えるのに、標識や図を示して理解してもらうことが多いです。言葉では伝えにくい内容を理解して頂くのに当然のように使っていました、ピクトグラムを。
リハビリ場面にて、患者さんが1人で病棟/院内を迷わずに目的地まで行けるように、案内を矢印で示すことがあります。ピクトグラムのような図を用いることで、1つの案内板で、対象とする患者様だけでなく、多くの患者さんに一度に情報提供出来るようになるのではないかなと、今回まとめながらふっと思いました。
余談ですが、SNSなどで使われる「絵文字」、あれも「ピクトグラム」に入るのかなー、と勝手に思いました。最近はあの絵文字1つで色々感情表現出来るではないですか。あの絵文字を考案した人、現在も新しい絵文字を作成中の人、発想力がすごいと思います。
私もOTとして、そんな柔軟性のある発想力を持てるようになりたいな、とつくづく思ってしまいました(>_<)。
記事担当:OT唐澤