群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

「転倒防止は足元から」

 おしゃれは足元からという言葉を皆さん1度は耳にした事があると思います。

 なのに服のコーディネートを考えるときにわざわざ靴も履いて行う人は少なく、後回しにされがちではないでしょうか?

 

 リハビリでも同じ様な事があるのかなと感じています。トイレや食事などの日常生活動作は頻度も多く注目される事が多いと思います。では靴の脱ぎ履きはどうでしょうか?どうしても後回しにされてしまう、あまり考えず自宅に帰ってから大変だと気付く事も多いのではないでしょうか?。

 これは一般的には日本人は室内で靴を履く習慣がない事が影響していると思います。ただ患者さんの中には靴を履かないと滑ってしまい家の中を歩く事ができないケースも多いと感じています。

 そこで今回はある患者さんの靴の履き方をご紹介したいと思います。

 

 その患者さんは、リハビリによってベッドから起きる事、車椅子に乗り移る事、一連のトイレ動作はお一人でできるようになりました。

 ただ、靴を履くことができず、介助を必要としていました。靴の履き方には例えば足を組む方法や足を持ち上げて履く方法などありますが、身体の硬さやバランスが不安定な部分もありどれも難しく足先を靴の中に入れる事ができませんでした(図1)。

 そこでベッドの昇降機能を使用しました。写真では大変わかりにくく申し訳ありませんが、ベッドを高くすることで足を持ち上げずに足先が靴の中に入り、その後は靴ベラを使用し履く事ができました(図2)。

 

 今回はほんのちょっとした工夫で靴を履くことができました。

 靴の脱ぎ履きも、ベッドから起き、トイレに行くまでの一連の動作と捉えています。

 この動作もADLをお一人で行う事につながるとても重要な活動の1つであると感じています。

 

   

 

                               記事担当部署:OT