群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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食べてすぐ寝ると・・・

 WHOによれば、ウォーキングなどの運動は、週に合計して150分行うことが奨励されています。

 

 しかしこんなに長時間の運動時間をとることは現代人にとって難しく、続けるとなるとさらにハードルが上がります。

 

 運動する時間がないから仕方がないと、自分に言い訳をして、体重や血圧管理をせず、放置しているという方はいらっしゃいませんか。

 

 しかし、ここで朗報です。最近の研究では、細切れの時間に軽い運動をするだけでも、頻繁に行うことで、健康効果を得られることがわかってきました。

 

 ウォーキングを食後に行うと、食後の血糖値の上昇を抑えることが期待できます。2型糖尿病の方の、血糖値管理のためにもよさそうです。

 

 とくに食事に糖質が含まれるとき、食後のウォーキングで効果的に血糖値の上昇を抑えられるのは有用です。

座ったままの時間が長く、体をまったく動かさないことは様々な病気のリスクを高めることにつながります。

 

 食事の後に、時間が少し空いていれば、軽く歩いてみるなどして体を動かすことは、身体活動による優れた休憩になります。

 

 下に食後20分のウォーキングによる急性効果と、慢性効果(長期的効果)について示します。食事後15分ほど休憩をとった後、軽いウォーキングを10~20分行うと良いでしょう。

 

 

 ウォーキングといっても食後の活動ですので、激しいものは推奨できません。

 汗をかかない程度の軽い運動でも良いと思います。

 別の研究でも、食後に足踏みをするだけで血糖の上昇が抑えられ、運動中は血糖値が横ばいになっていることが観測されています。

 食後一時間は通常血糖は上昇するものですが、軽い活動を行うことでそのピークが抑えられるようです。

 

 また、ウォーキングの時間を10~20分としましたが、実際には2~5分の非常に短時間でも効果があるそうですので、試してみてはいかがでしょうか。

 血糖値の急激な上昇を抑える、血管にやさしい生活は、長期的には健康増進につながります。

 

 「食べてすぐ寝ると牛になる」と昔はよく親に怒られたものですが、15~30分の食休みの後、軽い運動をしてはいかがでしょうか。

    

                         記事担当:リハ部長さかもと