コロナ禍で面会ができない、しにくいというのは医療機関では良く聞く話ですが、そのコロナ禍に自宅退院した患者さんは体調悪化していないか、調査してみました。
一人一人電話調査というのもご迷惑が掛かりますので、例によって退院後調査で確認します。
質問は大雑把な感じがしますが、退院時と比べ良くなったかどうかという質問をしています。
コロナで外出制限を受けた昨年3月以降の退院患者さんと、それ以前の退院患者さんでこの割合を比較しています。
結果は、こんな感じでした。
悪くなった、変わらないと答えた割合が3%程度伸びており、若干悪化傾向を示したように見えますが、統計的に差はありません。
mann-whitney U test p=.187
退院後3ヶ月の調査ですので、この期間では差が出なかったということかもしれませんが、活動量を維持または増やすこと(外出をすること)、規則正しい生活をすること、家庭内や地域で役割を持つこと、他人と交流することなどが、いきいきと生活するためには必要です。
コロナ禍でできないこともありますが、電話やその他の通信機器も上手に活用し、周囲と交流機会を増やしていただきたいと思います。
補足
退院されてから3ヶ月という短期間ではありますが、
コロナによる自粛や活動制限が体調に大きな影響を及ぼさなかったことは、
良いことだと思います。
退院された皆様とご家族のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
記事担当:さかもと