群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。HAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなど、ロボットリハも稼働中。100名超のリハスタッフで365日途切れなく活動中。年200回を目標にブログ更新しています。

転ばないように上手に生活を

 これは患者さんの退院時に良くお伝えする言葉ですが、退院3ヶ月のアンケートでも、3割弱の方々が転倒を経験しています。

 

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 これが発達期の子供であれば、転ぶ経験をたくさんして、痛い思いをしないためにはどうすればいいか考えてもらっても良いのかもしれません。

 

 しかし、高齢者の転倒は学習に繋がらないばかりか、比較的高い割合で骨折などの重篤な事故を引き起こします。

 

 従って、転ばないように配慮することが一番の策です。

 

 そこで、アンケートで解析してみます。

 

 過去2年分です。

 

 退院時に指導された自主トレーニングを現在も続けていますか?という設問がありますので、自主トレを続けていた方と、何らかの理由で辞めてしまった方とにわけ、退院3ヶ月以内の転倒割合を比較しました。

 

 結果は以下のグラフです。

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 自主トレを継続していた方々の転倒割合が低いように見えますが、実はこの二群間に有意な差はありません(p=0.184)。

 

 退院後3ヶ月弱でアンケートを送付していますので、この期間では自主トレの効果に転倒を予防する効果は認めませんでした。もちろん、もっと長期間であれば変わってくる事があると思います。

 

 次に、デイサービスや通院以外の外出頻度と転倒の割合を調査しました。

 

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 外出の後ろに続いている数字は、月の外出回数です。月1回程度、月2~3回程度、月4回以上で分類しました。

 

 この3群間では、外出1と外出2~3の間に有意な差を認めました(p=0.0031)。

 

 論文などでは週一回ないし月四回以上の外出が閉じこもりを防ぐとされています。

 

 短期の転倒予防では月2回以上の外出が必要ですが、長期的に考えれば週一回程度の外出頻度は最低必要だと思います。

 

 ちょっと難しいお話だったかもしれませんが、自主トレは短期では転倒予防効果が高いとは言えず、外出頻度は月二回以上で、転倒リスクを下げる可能性があるということです。

 

 デイサービスや通院以外の外出頻度を保ち、自主トレを継続すれば、さらに効果が上がるのではないでしょうか。

 

 また、何か探して報告させていただきます。

 お読みいただきありがとうございました。

 

                    記事担当:部長さかもと