以前ご紹介した、当院のアンケートでも、転倒しやすい場所は「居間」でした。
滞在時間に大きな違いがあるので、一概には言えませんが、前期高齢者よりも後期高齢者の方が、自宅内で転ぶ割合が多くなるようです。
実例がわかりやすので、実際に起きたものを下に引用します。
「宇奈月温泉泊まって、トロッコ列車に乗ろうと思っていたら、転んで救急車に乗せられちゃった。」と笑いを交えて経験を話してくださいましたが、暗い室内で、まして慣れない環境では、このような事故につながることも多くなるでしょう。
この方は、リハビリに3ヶ月程度要しましたが、幸い歩行は自立され自宅復帰されたと記憶しています。
こたつもそろそろ仕舞う時期ですが、下の絵のように、カーペットのめくれや、コードは通らないところを這わせるなど、生活する上で多少の工夫があると良いでしょう。
転倒は、下肢の骨折だけでなく、硬膜下血腫や頚髄損傷、さらには腰椎圧迫骨折など、さまざまな疾患になることもあります。
家だからと言って過信せず、安全に生活したいものです。
記事担当:部長さかもと