ラジオ(FMぐんま)を聞きながら通勤していると、「変形性股関節症の手術をしたんだけど、良くなるか不安です。」というメッセージが読まれていました。
変形性股関節症で手術というと、人工股関節全置換術(THA)を施されることが多く、当院には、毎年50例を超える人工股関節全置換術後の患者さんがリハビリ目的で入院されます。ちなみに一昨年は70例を超えました。
リハビリは、一日2時間以上の個別運動療法と、隔日のプール、集団体操を行っています。入浴動作が自立すれば、毎日の温泉浴(療法)も実施します。
当院の昨年度THAリハビリの診療実績を簡単にご紹介します。
まずは、年齢、性別ですが、平均年齢69.05歳、男性10例、女性44例でした。体調悪化した症例は除いています。
平均在院日数は42.3日。毎年少しづつ短縮してきていますし、年齢が若い方が早期退院に至る傾向が強くなっています。
術後、当院に入院するまでの平均日数は20.5日。3週間足らずで当院に転院されているようです。
従って、手術してから、自宅退院するまでの期間は平均63日と、医療機関入院の合計(急性期+回復期)は、あと少しで2ヶ月を切るところまできています(こちらも毎年少しずつ短くなってきています)。
日常生活活動の変化について、全体的に示しますが、FIM運動項目(91点満点)は、入院時67.88±9.94から、退院時87.29±2.98でした。
80点台前半から中盤で歩行自立に至りますので、急性期病院からそのまま自宅生活では、困難さを伴うでしょう。
平均87ということは、杖とか手すりが一部の動作で必要とされるくらいなので、かなり自立に近い状態で退院されています。
今回の記事が少しでもよくなるかどうかの不安解消につながる事を祈念して、
もう少し調査を進めてみたいと思いますので、詳しいADL(日常生活活動)関連のご紹介については、もう暫くお待ちください。
記事担当:部長さかもと