群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

良い姿勢で座りましょう

 寝たきりの期間が長かったり、背筋を使わないような動作のクセがあったりすると、どのような疾患であっても、背筋が弱くなっている事があります。

 中高生のように、下のイラストのような運動ができれば良いのですが、まずできない人が多いですし、できたとしても私のように攣ってしまって筋トレにならない事があります。

            

 そこで、もう少し運動の強さを落として、背筋が使える運動について考えてみたいと思います。

            

 四つ這い位がとれる方は、こんな運動はいかがでしょうか。

 左手と右足、右手と左足というように対角にある手と足を交互に上げるようにします。できれば床と水平になるまで持ち上げてください。

                 

 立っていられる人は、チューブを使った運動も良いと思います。この姿勢を7~8秒間保つようにしてください。

 片足で押さえて、上に引き上げるようにします。10回×3セット位実施します。

 チューブの代わりに水の入ったペットボトルや、1kg以内のダンベルで、身体から離すように腕を前に出す運動も同じ効果があります。

               

 もう少し軽い運動では、両手を上に挙げ、背伸びをします。7秒ほどゆっくり伸ばしたあと、ぱっと手を横に離します。20回くらいしてみましょう。

                

 イラストでは立ったままですが、座ったまま身体を前に倒しながら手を伸ばしていく運動でも良いでしょう。動かせる範囲が大きいほど、バランスが良いとされます。良いバランス反応には強い体幹が必要です(座ったままでは、背中に直接効きます)。

 できるだけ背筋は伸ばしたままで前に倒してください、

            

 イラストでは手がみえていませんが、手を膝について、膝を下に押すようにしながら、背筋を伸ばします。

 

 最後に意義を話すと、背中が丸く姿勢が悪くなると、一般に呼吸がしにくくなり、誤嚥、バランスが悪くなる、圧迫骨折が増えやすくなる、と言われます。

 難易度の高い運動から低い運動へ順番に述べてきましたので、上手に試していただけると良いと思います。

 高齢化に伴い、背中が弱い人が増えているという印象がありますので、この運動を試して筋の強化を図り、良い姿勢が保てるようにしていただきたいと思います。

 

 

 2023年も皆様には大変お世話になりました。今年のブログはこれで締めたいと思います。2024年が皆様にとって良い年であることをお祈り致します。

 

                            記事担当:部長さかもと