群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

「四股トレーニングについて」②

皆さんこんにちは。

 

今回は前回の続きで相撲でお馴染みの”四股”について記載させていただきます。

前回は主に効果についての内容でしたが、今回はその正しい踏み方について記載したいと思います。

 

①四股の正しい踏み方~腰割り~

・四股を踏む前の準備段階として腰割りをします。手順に沿って腰をしっかり落としてみましょう。

 

1.両足を肩幅よりやや広めに開いて立ち、つま先と膝は外側に向ける

2.両手は足の付け根に置く

3.背中を真っすぐ伸ばし、腰を落としていく(お尻を垂直に下すイメージ)

4.腰が膝の高さまで落ちたところで、そのまま10秒間キープ

5.ゆっくりと1の姿勢に戻る

※慣れるまでは壁を背にしてOK

 

注意点として…

・背骨や骨盤が曲がり、腰が引けた状態になっていないか?

・重心が内くるぶしの真下にあるか?

・股関節の開きを意識しているか?

・膝が内側に入っていないか?

以上の点に注意しながら行えると良いでしょう。

 

②四股の正しい踏み方~片足を上げる~

・腰割りに慣れたら、足を上げて四股を踏む動きにチャレンジしてみましょう!

無理して足を高く上げる必要はないので、徐々に股関節の動きを広げることを意識してください。

片足立ちになるのでバランスを崩さないよう注意が必要です。

では、手順に沿って説明させていただきます。

 

1.股割りの姿勢(両足を肩幅よりやや広めに開いて立ち、つま先と膝はハの字になるよう外側に向ける)

2.上体の力を抜いて、両手は膝の上に置く

3.息を吸いながら軸足に重心を移動させ、徐々に膝を伸ばす

4.反対の足が自然に上がったところで1~3秒間キープ

 

※体重を片方の足に預けることで、自然と足が上がるイメージです。無理に持ち上げようとせず、体重移動によって足が上がる範囲で四股を行うと良いでしょう。

 

③四股の正しい踏み方~上げた足を戻す~

・こちらも手順に沿って説明させていただきます。

 

1.息をゆっくり吐きながら、上げた足を下していく

2.軸足の膝をゆっくり曲げる

3.上げた足はつま先から着地する

4.地面を踏みしめて腰割りの姿勢に戻り、息を吐ききる

→四股では、呼吸を上手く使うことも重要です。

足を上げる息を吸う、

足を下す息を吐く

と意識しましょう。

 

 

最後に四股の効果を引き出す注意点について説明させていただきます。

 

①四股の前に十分なストレッチを行う

・四股は股関節の柔軟性を高めるトレーニングですが、事前のストレッチが十分でないまま負荷をかけると痛みや故障が起こりやすくなります。まずは股関節周りの筋肉をほぐしてから四股を実践しましょう。

例)長座からの前屈や開脚など

 

②正しいフォームで実践する

・覚えてしまえば簡単な動作ですが、膝やつま先の向きが適切でない場合や上体のブレなどが生じると四股の効果が半減してしまい、かえって身体を痛めてしまうことに繋がります。四股を行う際は、基本のフォームをしっかり習得するところから始めるようにしましょう。

 

③適切な回数を行う

・膝への負担が少なく腰痛の予防効果も期待できる四股ですが、1度に多くの回数をこなすことはおすすめできません。過度なトレーニングは痛みや筋肉の炎症を引き起こす原因ともなるので、初心者ほど十分な注意が必要でしょう。初めは左右交互に510慣れてきた場合でも一日2030回が限度です。

 

④継続して行う

・強い体幹を作り上げる四股も、トレーニングの継続が効果を実感する鍵となります。

少なくとも3ヶ月は継続してみましょう。

あくまでも無理は禁物ですが、コンスタントに長く続けることを目標に取り組めると良いと思います。

 

いかがでしたでしょうか。

2回にわたり、四股について記載させていただきました。

四股はアスリートから一般人まで幅広く効果をもたらす運動です。

自宅でも手軽に実践できるので、まずは試しにやってみて下さい。

ちょうど大相撲初場所が始まりましたね。

力士が行う四股をテレビで確認しながら実践してみてはいかがでしょうか!

 

 

                              記事担当:PT鈴木頼