国立長寿医療センターが開発した運動と、認知機能トレーニングを組み合わせたものですが、特に使用料とか掛かるものではなく、どこでもだれでも行えるプログラムです。
少し息が上がる程度の運動と、たまに間違ってしまう程度の認知課題を組み合わせて実施していきます。
アルツハイマー病の危険因子を示しますが、実は運動不足が最も影響が大きいとされており、昨日示した歩行速度との関係も、このような背景があることも関係しているのではないでしょうか。
健常者と認知症に中間にあたるグレーゾーンの段階を、軽度認知障害(MCI)といいます。 MCIは認知機能である「記憶」「決定」「理由づけ」「実行」のうちの一部に問題が生じるものの、症状の程度が軽く、認知症までは進行していない状態です。 そのため周囲からの支えがあれば、日常生活にはさほど支障はありません。
このMCIの方に対して行った複合的運動プログラムの効果を下に示します。
全般的認知機能が維持され、記憶や、言語流暢性も改善していることがわかります。頻度は週1回ですので、40週ほど掛かっていますが、それでも改善を認めました。
身体機能、認知機能の双方に負荷を加え、長期間関わっていきたいものですね。
鶴谷病院に感謝します
記事担当:部長さかもと