誤嚥には、食事中の”むせ”に代表される「顕性誤嚥」がありますが、”むせ”なく食事が摂れているにも関わらず肺炎になってしまうことがあります。
これは咳反射の知覚低下や気管粘膜線毛運動障害などの気道感染防御能低下による不顕性誤嚥を起こしていると考えられます(いわゆるむせない誤嚥です)。
不顕性誤嚥は高齢者で多く、むせの反射がないために、発熱や痰の増加などの症状が出るまで気付かれず肺炎が重度化する事もあります。
むせの反射の減退は、迷走神経系の麻痺や加齢、放射線療法、気管切開、向精神薬内服など様々な理由があります。
嚥下障害のある患者さんにご家族が差し入れを食べさせ、誤嚥性肺炎になったという話を聞きます。
おそらく一般の方の思考はこうなのかもしれません。
むせる=嚥下機能が悪い
むせない=嚥下機能が良い
という考え方に陥っているのではないかと思います。
(ある医師のtwitterの受け売り情報ですが・・・)
食べさせたけど、何ともなかったから大丈夫と考えるのは短絡的で危険です。絶対に止めてください。
基本的に病院は持ち込み禁止ですが、病院ではNsやST、Drに確認してくださいね。
記事担当:部長さかもと