群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

会話中、口や舌はこんなふうに動いています

 皆さんは、おしゃべりをするときに、口や舌がどのように動いているか意識したことがあるでしょうか?


 日本語には、50音、濁音、半濁音など様々な音がありますが、発音(専門用語では『構音』といいます)するときの口・歯・舌の位置や動かし方によって分類されています。

 
 ・構音点(口の中のどこで音が作られているか)からの分類

 両唇音、歯音、歯茎音、硬口蓋音、軟口蓋音、声門音

 ・構音法(音の作られ方)からの分類

⇒ 破裂音、通鼻音、摩擦音、破擦音、弾音

 

 れだけ見ても分かりにくいので、今日はその中でも言語聴覚士のリハビリの中で最も頻繁に練習に取り上げられる音「ぱ・た・か・ら」の発音の仕方を説明します。

 

 まず「ぱ」の音は、唇を閉じてから口の中にたまった空気を出すことによって作られます。空気を出すときに風船が破裂したときのように一気に出てくるため、『両唇破裂音』と呼びます。


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 次に「た」の音です。

 「た」は、下図のように舌先を上の前歯の裏につけ、「ぱ」と同じように空気を破裂させて構音するため『歯茎(しけい)破裂音』と呼びます。


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 「か」は、4つの音の中で最も想像しにくいのですが、舌の後ろの部分が持ち上がり、軟口蓋という口蓋垂(のどの奥に垂れ下がっている部分)の手前の部分につき、「ぱ」「た」と同様に空気を破裂させて作られる音です。『軟口蓋破裂音』と呼びます。


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 最後に「ら」の音ですが、下図のように舌先がつく位置は「た」よりほんの少し後ろですがほぼ同じくらいの位置になります。しかし、音の作られ方が違うのです。


 「ら」は今までの3つの音と違い、上の前歯の裏についた後、舌を前方に弾いて音を出すため『弾音』と呼びます。構音点も含めた分類では『歯茎弾音』ということになります。


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 試しに、この説明を頭に留めておきながら「ぱ・た・か・ら」と発音して口や舌の動きを確認してみてください。普段、私達はこのような動きを意識せずに行っているのです。

 

 しかし、口や舌が麻痺で動きにくくなったりこまかい動きがしづらくなった人からすると、これらの動きが重要なのです。


 例えば、唇が麻痺した方は「ぱ」「ば」「ま」行が言いづらくなります。舌先の麻痺では「た」「だ」「な」「ら」行、舌の奧の部分の麻痺では「か」「が」行が言いづらくなります。


 言語聴覚士は、会話の様子や検査結果からどの部位が動かしにくくなっているのかを評価して、ロレツの回りが良くなり話しやすくなるようにリハビリを行っています。

 

                           ST茂木