私は新人の頃、患者さんの『出来ないこと』ばかりに着目していました。
出来ないことを出来るようにするのだから出来ないことを探そうと。
しかし、思っていたよりも患者さんは出来ないことだらけだったのです。戸惑いました。
そんな時、先輩から「出来ることを紙に書き出してみて」と言われました。
出来ないことはスラスラ出てくるのに出来ることは書けない…。
全然把握出来ていなかったのです。視野の狭さを実感した瞬間です。
出来ないことを出来るようにすることはもちろんですが、生活の中で今ある最大限の能力を引き出すこともリハ職の大きな役目です。
そのためには、出来ることをしっかり把握しておくことが大切だと学びました。
それからは、どんな方でもまずは出来ることを探そう!と意識しています。
そして出来ることを探すようになったら、リハビリ中患者さんを褒めることが増えました。
褒めることが増えたら患者さんの笑顔が増えました。
患者さんの笑顔が増えたら私自身の笑顔も増えました。
「人は叱責された場合よりも褒められた場合の方がやる気や成果を出しやすい」ということがアメリカの心理学者エリザベス・ハーロックの実験によって明かされています。
褒めることの効果はたくさんあるようで…。
自己肯定感が上がる
周囲がうまく褒めることで成功体験の自覚が強まりありのままの自分を肯定することができるようになる。
成長に意欲的になる
褒められ自分が認められていると感じると脳内でドーパミンが放出され幸せを感じたり意欲を高めモチベーションが向上するので成長に繋がる。
周囲を受け入れられるようになる
自己肯定感が高まると自然と周りの人を受け入れることができるようになり、対人関係が良好になりトラブルが減る。
相互関係、信頼関係が構築しやすくなる
褒められることは認められている証拠。承認欲求が満たされることで相互の信頼関係が構築しやすくなる。
褒める人は気持ちが明るくなる
脳内の変化は褒める側にも起きる。褒める人の脳内では愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンが放出されストレスが緩和する。
褒める側、褒められる側それぞれたくさんのメリットがあります。
とはいえ、いざ褒めようと思ったらどこをどのように褒めていいか分からないという方も多いかと思います。
そこで褒め方のポイント!
・できていない事ではなくできていることに注目
・具体的に褒める
・チャレンジしたことを褒める
人間どうしてもないものやできない事に着目しがちです。
ぜひ良いところ、出来ていることを探すように意識してみてください。
反対にNGポイント!
・なんでも過剰に褒める
・叱らないようにする
・他人と比較して褒める
新年度は環境がガラリと変わりストレスが増える時期ですが、良好な人間関係が築けるよう少しでも参考にしていただけたら幸いです。
最後に当院の良いところを私なりに探してみました。
・雰囲気のいいリハビリ室
・明るく優しいスタッフ
・リハビリ機器が充実
・体育館やプールを完備
・食事のレパートリーが豊富
他にもたくさんの魅力が詰まっています。
さすが就活中の私を「一目惚れ」させた病院です。
充実したリハビリ生活を送るにはとっておきの環境です!
気がつけば年度末!今年度も終わりが近づいてきました。
1年間ブログ係としていくつか記事を書かせていただきましたが、これが最後になります。
読んでいただいた皆さん、ありがとうございました。
記事担当:PT田沼