ストレートネックとは、頚椎の前弯が少なくなり、ストレートになることです。頭が前に突き出て姿勢が前かがみの状態になります。
昨今のスマホの普及や日々のデスクワークの増加に伴い、下を向いたり前かがみになる動作が多くなったり、人ならではの手を体の前で使用する場面が多いことが要因といわれます。日本人のストレートネックの割合は8割から9割といわれています。
人間の頭は、約4~6kgと言われていますが、例えば、頭を15度前に傾けると、首には約12㎏の力がかかります。うつむく角度によって、負担の大きさが変わります。
<ストレートネックによって引き起こされる症状>
◆首周りの症状
首肩こり・痛み、頭痛、耳鳴り、寝違い、顎関節痛、食いしばり
◆目の症状
眼精疲労、かすみ目やドライアイ、疲れ目、めまい、ふらつき
◆神経の症状
自律神経の乱れ、倦怠感、腕や手のしびれ
◆精神的な症状
うつ病、不眠、不安感
※身体への影響が最初は筋肉の凝りや痛みだけだったものが、慢性化してしまうと頭痛やめまい、手のしびれなどの症状がでる場合もあります。
<ストレートネック簡単チェックリスト>
□長時間スマホやパソコンを使用する
□上を向くと首が痛い、または反らすと痛む
□壁に背中を向けて立ったときに後頭部が壁に付かない
※自立上記の項目に複数当てはまるようであれば、ストレートネックの可能性が高いと言えます。
<ストレートネックの改善・予防方法>
◇体操◇
アゴ押し体操
正しい姿勢をとり、頭を前に出します。
次にアゴの先端に指を当てそのまま水平に押して、頭と首を後ろへスライドしていきます。
このストレッチを繰り返すことによって、頸椎関節が緩んでいき、首にカーブが戻ってきます。
◇動作の注意点◇
◆スマホの使用時間を決め、姿勢を改善する
あらかじめスマホを使用する時間を決め、スマホは目の高さに合わせましょう。
デスクワーク時の姿勢を改善し、正しい姿勢でパソコンに向いましょう。
合間に簡単なストレッチを行うと効果的です。
◆適度に休憩を取る
下を見る活動の30分に1回は休憩をりましょう。また、首や肩を動かす、立って背伸びをする、上を向くなど、身体を動かすことをお勧めします。
◆睡眠時の枕の高さに気を付ける
枕は高すぎず、柔らかすぎないもので、自分のサイズに合ったものを選びましょう。また、枕が合わない場合はタオルなどで調節してください。
※タオル枕も有効です。“v
<作り方>
- バスタオルを数枚用意し、平らに重ねる
- くるくると丸めて筒状にする
- 型崩れ防止に両端をヘアゴムなどで止める
※正しい姿勢で寝られているか、以下を参考にチェックしてみてください。
- 仰向けで寝たときに目線は真上を向いてる
- 呼吸が息苦しくない
- 肩がマットレスについてる
生活の中の様々な活動の合間に、腕を広げて空を見上げる時間を持つことがよいのかもしれません。。。
担当:作業療法室